サマナー取得条件
翌日の朝、王様に会いに行った。
『コネクト』で行かずに正門から入ったけど、兵士の皆さんがスルー。
良いのか? 従魔だけどモンスターのシロも一緒だぞ?
しばらく進むと近衛兵の2人が声をかけてきた。
王様に用事だと告げると1人は王の下へ、もう1人は部屋に案内してくれた。
部屋で待つこと10分、王様がやってきた。
「おう、待たせたな。今日は何の用事だ?」
「その前に。馬車とか護衛とかありがとうね。
すっかり忘れてたから助かったよ」
「何、こっちにも利のある話だったからな。問題無いさ」
「利がある?」
「大森林の情報だよ。教えてくれるんだろ?」
「あぁ、それね。それも用事の1つなんだ」
「ほう。聞こうじゃないか」
今回の目的は3つ。
子供のレポートを受け取ってもらう事、サマナーについて聞く事、ダンジョンを教える事、だ。
「一緒に大森林に行った子供達がレポートを書くんだ。
それを学校に行って受け取って欲しい」
「俺が? 直接?」
「そう。忙しいか?」
「いや、大丈夫だが。……なんで俺が?」
「大森林に入る事は王様が許可してますよ、ってアピールの為」
「そういう事か……。確かに親はビックリしてるだろうからな」
「安心させる為にも王様が直接行ってくれ。
それに、大森林の情報満載のレポートが直接受け取れるぞ?」
「それはオイシイな。判った。明日で良いか?」
「あぁ、明日って言ってあるから。
ついでに言えば、これで俺の教師も終了だから。
ちゃんと仲違いは収めてきたし、良いだろ? その事もついでに話してきてくれ」
「おいおい、言ってないのかよ?」
「何か、面倒になりそうだったから……」
お別れとかのお涙頂戴的な場面って苦手なんだよ。
上手い事話しておいてください。
「次に、ちょっと聞きたいんだけど、魔法には詳しいよな?」
「当たり前だろうが!」
「じゃあ技術は?」
「ある程度は知ってるぞ。魔法とも繋がりがあるからな」
「へ~、そうなんだ」
「で、何が聞きたいんだ?」
「ナグラさんがさぁ、『サマナー』を覚えたんだよ。取得条件とか判るか?」
「ほう! やるなぁ! まぁ、福田君と一緒に居ればありうる話だが」
「どういう事?」
「『サマナー』を取得する条件は2つある。
1つは従魔と仲良くする事。『サマナー』持ちと長く一緒に居ればこの条件はなりやすい」
「2つ目は?」
「こちらが意外と難しいらしい。
一定以上仲が良くなったら、今度は従魔に厳しくする事だ。甘やかすだけじゃダメなんだろうな」
あ~、納得した。
多分ナミちゃんは、ポチのしつけをしたんだろう。
それで習得したんだ。
で、何故カンキジコンビ+コタニさんが習得してないかと言うと、厳しさが足りないんだろう。
まぁ、キジマさんはヒヨに教育中なので、近い内に覚えるかもしれないが。
問題のナグラさんだが、間違いなくチョロをイジってたからだろうな。
あれって厳しくしてた扱いなのか……。軽いイジメだと思うんだが。
まぁ、チョロも翌日にはケロっとしていて、ナグラさんから何か食べ物を貰ったりしてるけど。
「他に用事があるのか?」
「おっと。忘れてた。
大森林のさ、俺達が入った辺りにダンジョンがあったんだよ。
ちょっと調べに行っても良いか?」
「忘れるな! それが一番大事な事じゃないか!! どんなダンジョンだ?!」
「さあ? シロに聞いた限りでは入り口は洞窟みたいだって話だけど」
「シロ?」
「あぁ、ここに居る従魔だよ。ほら、挨拶して」
「シロ。アリの王。従魔。よろしく」
「……アリの王?」
「あぁ。何か従魔にした後、王位決定戦みたいなのがあって、それで優勝して王になった」
「すまん。福田君の言っている事が全然判らない……」
「言ってる俺も不思議だよ。でも実際そうだったんだからしょうがないだろ?
で、行っても良いのか?」
「あ、あぁ。どうせ調査しないといけないからな。
ではそれが終わるまで、あの辺りは立ち入り禁止にしよう。
それも後で詳しく教えてくれよ?」
「判ってるって。報告にまた来るよ」
許可も貰えたし、早速ダンジョンアタックとしますか!
全然関係無いんですけど、ゼルダのWiiU版を買いました。
クリアを目標とせずに祠巡りをしてますが(笑)




