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超配管工兄弟

ハズキ君のチームと一緒に森に入る。

先頭は俺が歩いているが、5分ほど進んで完全に森の中に入ったので交代する。

すると1人の生徒から驚いた声があがった。


「えっ?! 先生がずっと先頭じゃないんですか?」

「俺が先頭で進んでも君達の訓練にならないでしょ?

 俺は一番後ろを進むよ。

 全員で相談して、進む道を決めなさい」

「で、でも、それじゃあどんどん奥に進むかも……」

「大丈夫、いざとなったら、俺が声をかけるから。

 それに、先に入ったチームが近場のは採取してると思うよ。

 だから少しは奥に進まないと何も発見出来ないぞ?」


そう。最初に入ったチームが有利なのだ。

だから、入る順番は模擬戦がヘタだった順番になっている。

ハズキ君達とその前に入ったチームの実力は同じくらい。

だから、俺は最後担当なので、ハズキ君達は最後になったのだ。

ちなみに途中参加の人達は先に入る方になってる。

模擬戦してないからね。


ハズキ君達は、相談して奥に進む事にしたようだ。

ビクビクしながら、進んでいく。

ただ、マップを見てると微妙に左に逸れて行ってる。

何かで読んだ事があるけど、慣れてないとまっすぐ進んでるつもりでも左右のどちらかに曲がるんだってね。

だから凄く広い所の場合、大きな円でグルグル回ってしまうんだとか。

まぁ、今回の場合、ぐるっと回ってしまえば道に出るので問題無いけど。


そのままゆっくりと進んでると、女の子の1人が声を上げた。

何かを発見したようだ。


「ねぇねぇ、これって、見せてもらったキノコじゃない?」

「う~ん、こんなのだったかなぁ? 微妙に違うような……」

「大丈夫だろ! 取っていこうぜ!」


「はいはい、ストップ! キノコは毒があるのが多いから、注意が必要ですよ。

 自信が無い時は取らないようにね。今回は俺が調べるから」


早速鑑定してみる。

というかさぁ、鑑定する前から怪しさ満点だよ。

だって、1UPしそうな柄なんだもん……。



~~~~~~~~~~

名前:1UPキノコ(福田命名)

種族:ゲンカクキノコ

ランク:初心者レベル

備考:食べると配管工になったような幻覚を見る。

   炎を吐くカメと戦うぞ!

   幻覚内で死ぬと、現実でも死ぬ。

   食べられるけど、食べない方が良いと思うけどなぁ?

~~~~~~~~~~


はい、やっぱりやばいヤツでした。

何だよ、配管工の幻覚って! マ○オなのか?!

しかもゲームオーバーになったら、現実でも死ぬのかよ!

最後に、食べられるって書くな! 食べないわ!!


「これは毒キノコだよ」

「えっ?!」


女の子は取ろうとしてた手を慌てて引っ込めた。


「これは触っても大丈夫だけど、危険なのもあるから素手で触らないようにね」


全員ちゃんと手袋をしているが、女の子はリュックから採取した物を入れる袋を出す為に外していたのだ。

森の中を歩くなら、手袋は必需品だからね。

タラの木なんかはトゲだらけだし、漆の木だったらかぶれるし。

ムカデとか蚊とかの虫も居るだろうし。

特に知らない森に入るなら必要だ。


しかし、キノコを見せたのは失敗だったか。

簡単に見分けの付く物に限定すれば良かったね。


それから少し進んで、ようやく最初の食材を発見した。

それはタケノコだった。

その為に周囲の警戒をする。イノシシが出る可能性があるからね。


あっ、マップにイノシシの反応が!

俺の出番か! と思ったら、すぐに反応が消えて代わりに緑の点が付いた。

地面に潜伏してた近衛アリだな?

折角のイノシシなので、回収しに行くか。


生徒をその場に残して、回収しに行き、1分ほどで戻った。

イノシシは勿論マジックボックスの中だ。


「どこに行ってたんですか?」

「獣が出たから倒してきた。ちょっと君達では倒せないような大物だったからね」

「えっ?! 何が出たんですか?!」

「イノシシっていう獣だよ。後で見せてあげよう」

「は、はい」


それから1時間、色々と発見して採取してキャンプに戻った。

目的のアロエは発見出来なかったので、少し落ち込んでるけど。

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