チーム分け
キフミさん達には、明日も練習してもらう。
鑑定の為にコタニさんを、名付けの為にナグラさんを連れて行ってもらう。
俺とカンダさんは授業だ。
翌日。
いつものように午後に学校へ行くと、生徒が増えていた……。
聞けばトンマ先生の授業を受けていた生徒だという。
居なくなったから、こちらに参加してるらしい。
どうやらほとんどの生徒が半ば脅されて授業に出てたらしく、皆ほっとした表情をしている。
ついでに目新しい授業内容にワクワクしている感じ。
こちらとしてはあまり増えられると困るのだが。
こちらの護衛メンバーは、俺達4人とキフミさんのチーム4人、そしてアンドロイド3体。
10人増えてたので50人になってる。
しょうがない、1チーム5人にして10組作ろう。
アンドロイド1体にはキャンプ地を護衛しててもらおうかな。
「はい、授業を始めます。
まず、5人で1つのチームを作ってください」
「先生! 誰と組んでも良いのですか?」
「良いですよ。ただこないだ言ったように、偏ったチームは推奨しません。
少なくとも1人は戦闘職か両立派を入れてください」
生徒は全員でワイワイしながらチーム分けをした。
親しい友人同士で組むだろうけど、こういう時って楽しいよな。
新しい友達が出来たりするし。
こういうので組んだ人と長い付き合いになったりもする。
10分くらいで全てのチームが決まったようだ。
今回はハブられる人も居なかった。良い傾向だ。
「はいはい。注~目。チームは出来たね?
では今から紙を配るので、それにチーム名・所属者の名前・得意な事・個々のレベルを書いてください。
チーム内で話し合って決めるように。後、リーダーと副リーダーも決める事。
20分後にリーダーはそれを提出するように」
「「「「「は~い」」」」」
これまたワイワイと話し合いだ。
勝手に決められてもつまらないからね。
自分達で頑張って考えてくれ。
その間に俺とカンダさんは、生徒の周辺をウロウロする。
サボってるのを発見する為じゃない。
何か質問があったり困ってる事があった時に対応する為だ。
案の定、チーム名が決まらないという悩みが多かった。
そういうのを俺に聞かれても困るんだよな~。
センスが無いって言われてるのに。
一応候補としては、
『~と愉快な仲間達』『NTD5(ノートルダム5)』『ハーレム』『チーム頑張ります』『魔法好きっす』
とか提案したんだけど、全部却下されたし。
全員の頭文字を取って『おもてなす』ってものあったね。勿論却下だったが。
20分後、全チームが提出したので授業開始。
まぁ、始まってたんだけどさ。教えるって意味で。
「では。
明日から1泊2日でキャンプをします。
食料は現地調達。水は魔法で作ってください。
調味料とパンや米は持ち込みOKとします。
テントを設営して、そこで寝てもらいます。何か質問は?」
「おやつはダメですか?」
「持ってきても良いよ。荷物に余裕があるならね。
一応、冒険者で依頼を受けたという形で行うので、持って帰る物もあるからね」
「現地で食料が調達出来なかったら、どうなりますか?」
「勿論、主食の米かパンだけになります。そこは頑張ってください」
「食べられる物が判らないんですけど……」
「それについては、今から教えます。
護衛の人に聞いてもらってもOKですが、基本的には覚えて行きましょう」
「危険は無いんですか?」
「勿論危険はあります。
護衛は居ますが、よほどで無ければ助けません。
だから、持って行く武具は本物を用意します。本物なので、取り扱いには十分注意するように」
うんうん。積極的でよろしい。
こういう授業は無かったようで、皆楽しみなようだ。
「ではまずは食べられる物を教えます。
これらが食べられる植物です。色や形など、しっかり覚えるように。
そしてこれが依頼で持って帰ってもらう植物です。1チームで5束が最低条件ですよ」
昨日採取した物をテーブルに並べておく。
全員が紙に必死にメモしている。
ちなみに持って帰ってもらう物はアロエにした。
トゲ付きだからやっかいで良いでしょ。
さて、この後は体を使って訓練だ。




