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7つの7

すぐにカード回収して、休憩所のような所に避難した。

ここは喫茶コーナーのようで、従業員が注文を取りに来たので紅茶を頼んだ。


検証結果、1000円が50万になったよ。

つまり常時発動の運では3等くらいなら当たるという事か。

1等を当てる気なら祈れという事だな。

こういう事は事前に調べておかないと、いずれ大きな失敗に繋がるからねぇ。

まぁ、運の力で大きな失敗にはならないかもしれないけどさ。


紅茶が運ばれてくる頃に、コタニさんが俺を発見してコッチにやってきた。


「2等が当たったっス!! ビックリしたっス!!」

「まあまあ落ち着いて。何か飲み物でも頼みなよ」

「そうっスね。すみませ~ん、紅茶を一つお願いしま~す!」

「で、どうだった?」

「最初は当てたくて『当たれ!』って言ってしまったっス……。

 そしたら何の絵柄も出ない大ハズレで……。その後に思い出して『ハズレろ!』って言って回したっス!

 そしたらまさかの『$$$』が出てファンファーレが鳴ったっス!! ビックリっス!!」


なるほどね~。1等じゃあ無かったんだ。

他の2人にも聞いてみないと、結論は出せないかな?

仮定として現状で判るのは、

1.友人など、間接的なのは1等は当たらない?

2.間接的な関わりがある人の場合、俺との信頼関係が関係する?

3.俺の祈りがイマイチで2等までしか当たらなかった?

こんな感じだろうか?

2人はまだプレイしてるようで、たまにファンファーレが聞こえてくる。

鳴ってるファンファーレが2人のモノなのかは不明だけど……。


紅茶を飲み干してしまい、追加を頼もうかな~と考えていたらカンキジコンビがやってきた。

何だろう、カンダさんが凄く興奮している。


「俺、やったよ! やっちゃったよ!!」

「私、スロットって初めてやりましたが、簡単なんですね?」

「カンダさんは落ち着け!

 キジマさん、その勘違いは危険だ。ギャンブルに落ちていくパターンだぞ?」

「「すみません……」」


また綺麗に揃うなぁ。

魔法も覚えたし、そろそろ爆発させようか。


「じゃあカンダさんから聞こうか。どうだった?」

「最初に座ったスロットでいきなり『777』が出ました!

 スロットってあんなに音が鳴るんですね! 初めて知りましたよ!

 それで隣の台に移動したんです! そしたらまた1発で『777』が出ました!!

 ちょっと周囲の目が気になってきたんで、離れた台に移動したんです。

 さすがにもう無いだろ?と思いつつレバーを引いたら『$$$』が揃ってファンファーレ!

 怖くなってきたんで、キジマを探して一緒にココに来ました!」


1人で500万も稼げば怖くなってくるよね~。


「キジマさんはどうだった?」

「はい。カンダと少し離れた所にあった台に座ったのですが、やり方がよく判らなくて……。

 とりあえずカードを置く所があったので、そこにカードを置きました。

 次はどうしたらいいんだろうと思っていましたら、隣のおじいさんが『レバーを引きなさい』と教えてくれまして。

 それで『ハズレろ』と言ってレバーを引いたらおじいさんが怪訝な顔で、

 『当たるように祈らないと、当たるもんも当たらないよ』と言われたのですが、『777』が出ました。

 そのおじいさんが椅子ごと後ろに倒れられたので、介抱していたらカンダが来ました」


おじいさん、スミマセン…。


おじいさんの冥福を祈ってると(死んでない)、コタニさんが何かを思い出したようだ。


「そういえば、一番奥に変わったスロットが置いてあったっス!」

「変わったスロット?」

「回ってるヤツの事をドラムって言うんスけど、それが7つもあるスロットだったっス」

「へ~。5個は知ってるけど、7個って初めてだ」

「しかも賞金も変わってたっス」

「えっ? どういう風に?」

「上に今までつぎ込まれた金額が表示されてて、当たるとそれが全額貰えるみたいだったっス」

「へ~。結構貯まってた?」

「1000万くらいになってたっスよ?」

「面白そうだね。ちょっと見てみようよ」


皆でそのスロットの前に移動する。

1回1万円と高額なスロットなのに、意外に挑戦者が多いな。

なるほど、全部に『7』を出せば当たりなのか。


「コタニさん、チャレンジしてみなよ」

「私がっスか?!」

「興味あったんでしょ? さっきと同じ方法で良いから」

「じゃ・じゃあ1回だけ……。ハズレたら師匠もしてもらうっスよ?!」

「了解了解。頑張って~」


列に並ぶコタニさんを見ながら、『コタニさんが当てればやっと旅行に行ける!当たれ!!』と強く願う。


コタニさんの番になり、一度コチラを見て俺が頷くのを確認したら席についてレバーを握った。

少し離れたココにも聞こえるような声で『ハズレろ!』と叫んでレバーを引いている。

周りの野次馬はドン引きだ……。大きい声で言わなくても良いのになぁ。


パッパラパパパパパパー!!!


まあ、当然当たるよね。

払い出しは上限が決まっていて、1000万ピッタリなようだ。余りはプールされるらしい。

1000万を当てたコタニさんには、何か称号が付く事だろう。フフフ。

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