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模擬戦4

キジマさんに電話したら、ケロはキジマさんのベッドで寝ているって事だった。

なら、良いか。って事で早速召還。

本当だ。寝てるわ。

しかし、仰向けで腹を出して寝てるのはどうかと思う。

一応メスだろ? それに恐ろしいケルベロスなんでしょ?

どう見ても子犬なんだけどさ。


そんな事を思いながら、腹をわしゃわしゃと撫ぜてあげた。

するとくすぐったかったのか、目を覚ました。


「あれ? 御主人様? ん? ベッドは? ここどこ?!」

「おはよう」

「おはようございます……ここは?」

「ダメだよ、ケロ。こういう時は『知らない天井だ……』って言わなきゃ」

「ナグラさん。そういうのは教えなくて良いから。

 それに外だから、天井なんか無いし」

「えっ? 外? ん? 子供が一杯居る?! 何コレ?!」

「ケロには今から、レイと組んでもらって、カンダナグラコタニパーティーと模擬戦をしてもらいます」

「はぁっ?! ……ちょっと理解が出来ないんですけど」

「大丈夫、大丈夫。模擬戦だから怪我しないし」

「いやいやいや! その理論はおかしい!

 刃引きしてある剣でも、叩かれたら怪我するよ?!

 それにその3人が相手なの?! 無茶苦茶キツいんですけど?!」

「じゃあ、俺が一人で相手しようか?」

「すみません。3人で良いです。許してください」


俺の相手はダメなのか。

別に模擬戦だから毒とか使わないよ?って言ったけど拒否された。

そういう問題じゃないそうだ。

よく判らないが、何か微妙に傷ついたわ。


「ではレイ&ケロと、カンナグコタとの模擬戦を始めます。

 時間は5分間。相手を殺すような攻撃は禁止。

 怪我は俺が治しますので、心配無用。

 生徒達よ、しっかり見ておきなさいね」

「「「「「はいっ!」」」」」


良い返事だ。

戦う人達と従魔は渋い顔をしてるけど。


「それじゃあ……始め!」


開始の合図と共に、カンダさんが飛び出した。

カンダさんが前衛、ナグラさんが中衛、コタニさんが後衛を担当するようだ。


カンダさんはレイに向かう振りをして、突然方向転換してケロに向かった。

ケロはそれを読んでかわして、カンダさんと相対する。

その間にレイはナグラさんに近寄る。

だが、その足元に突然水溜りが出来た。コタニさんの魔法だね。

その水溜りに向かってナグラさんがフリーズを使い、水を凍らせる。

一緒にレイを凍らせるつもりだったようだが、レイはそれをジャンプでかわしナグラさんに迫る。

ナグラさんの周囲に土で壁を作り、眠らせる作戦のようだ。

出来た壁にナグラさんは持っていた剣を刺し、それを足場に囲みの上部から逃げた。


ここまでが30秒内での攻防だ。

うわ~、ハイスペック!


カンダさんの方を見てみよう。

ケロはいつの間にかケルベロス形態になっていた。

子犬では不利だったんだろう。

2つある首の1つから炎を吐き出した!

ケルベロスって炎が吐けるのかよ! ドラゴンみたいだ!

カンダさんは迫り来る炎を避けずに、剣で切り飛ばした!

すげぇ! かっこいい!!


もう1つの首はウォォォォォと吠えた。

あっ、これは、何かダメなやつだ。

慌てて鑑定してみると、『咆哮:効果は「恐慌」』となってる。

恐怖で動けなくするのね。

ある程度志向性があるみたいだから、生徒や俺には影響が無い。

でも戦ってる3人には効果があるみたいだ。


どうするんだろうと思ってたら、コタニさんが魔法を使った。

不安にさせる魔法は知ってるけど、恐慌を消す魔法なんかあったっけ?

耳を澄まして聞いてみると、「ブレイクスペル」と言っている。

あれって呪いを解く魔法だよな?

それで解除出来るんだ?! 初めて知った!

すげーな、コタニさん!


仕切り直すつもりなのか、レイはケロの元に下がった。

カンダさんもナグラさんの近くにまで戻る。

まだ5分経ってないけど、十分でしょ。


「はい、ここまで!」


俺は模擬戦を終わらせた。

俺の理解が追いつかないからね!

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