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模擬戦2

始まった模擬戦を見て、俺は心の中で謝っていた。

だって、よく考えたらさ、ガーってファントムじゃん?

ファントムって物理攻撃が効かないんだよね。

物理攻撃を当てるには『付与』された武器じゃないとダメ。

そんな物が学園の用意してる武器にあるはずも無く……。


魔法なら少しは効いたかもしれない。

中級魔法のホーリーアローなら結構なダメージが入る。

まぁ、覚えて無いし、そもそも当たらないけどな。


結果、全員が背中をドンと押されて、地面とキスしてた。

ゴメンよ……。


さすがにガーはダメだったわ。

って事で、混成チームはレイに相手してもらう事に。


「混成チームにはスライムのレイに相手してもらう」

「え~、ズルくないですか?!」

「何言ってるんだ。言っておくけど、3匹の中でレイが一番強いからな?」


負けたMの中から文句が出た。

スライムだからと侮ったんだろうな。


あれ? ガーも文句がありそうな顔だ。

あぁ、一番レイが強いってのを気にしてるんだな。悔しそうだ。

はいはい、送還するからレベル上げ頑張ってください。

ついでにチョロも連れて帰ってください。

ベッドにでも寝かしておいて。


混成チームは、それぞれの専門職が居るので戦いやすそうだ。

遠距離から魔法で攻撃し、その隙間を縫って戦闘職が攻撃しに向かっていく。

うんうん、そうそう。

でも相手が悪い。

あっけなく、魔法はレイの作った壁に阻まれて、戦闘職は壁の間に取り込まれた。

壁が無くなった時には、眠りこけている戦闘職の姿が。

こうなったら魔法職は何も出来ない。

レイに接近されて、こちらも夢の中に。



改めて見たけど、レイって本当に魔改造されたねぇ。

まず移動。前は伸びたり縮んだりして進んでたのに、今はその姿のままで進んでいく。

どうなってるんだろうと思ってよく見たら、小さい足が沢山出てそれを使って歩いている。

そう、ムカデみたいだ……。言っては悪いと思うけど、気持ち悪い……。


そして防御。

魔法を避けないのだ。

どうするかと思ったら、一瞬だけ土壁を作り、それで防御。

すぐに解除して進んでいく。

ある時は横に長い2mくらいの壁を作り、それを残したまま左側から出て行った。

対戦相手から見れば、どこから出てくるか判らなかっただろう。


最後に攻撃。

元々地面に擬態するスライム。

あっという間に、地面に吸い込まれるように見えなくなった。

そのまま地面と一体化して、相手の足元に移動。

そして眠らせてしまった。


こんな相手、俺でもイヤだわ。

戦いたくない。怖い。


近くに居たカンダさんに攻略できるか聞いたら、接近は何となく判るって言われた。

くそ、脳筋め。シックスセンスですか。

俺は運を使う以外無理だね。

後は従魔頼み。良いんだよ、その為の従魔なんだから!




最後はハズキ君の居る混合チーム。

こちらは戦闘職が防御に徹するようだ。

まぁ、妥当な作戦だよな。


ただ、レイには通用しない。

あっと言う間に接近され、4人の周りに壁を作られた。

当然、壁が無くなった後には、眠った4人が。


……もう少し手加減してあげてくださいよ。

あっ! 手加減するように言うのを忘れてた!

死なないようにとか怪我をさせないようにとはお願いしておいたけど。

やべー、瞬殺しちゃったよ。いや、殺してないけど。

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