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ラスボスと四天王

呼び出したのは、ガー・チョロ・レイの3体。

全員レベル50だ。あっ、レイだけは神様に改造されて80だったわ。


俺の予想よりも皆のレベルが低かったので、3体も必要無かったんだが。

昨日話してたので、呼ばない訳にはいかないでしょ。


さすがに3体とはヒドいので、1体づつにしてあげよう。

それでも無理だと思うけど。


「はいはい。注目~。

 まずはコウモリのチョロと戦ってもらいます。

 皆さんは殺すつもりで攻撃してください。

 チョロは攻撃はしますが、手加減してくれるので大丈夫です。

 もし怪我してもコタニさんが治療してくれるので、気にせずに戦うように」

「せ、先生……」

「ん? なんだい?」

「そ、そのコウモリのレベルはいくつなんですか?」

「はっはっは。そんなの教える訳無いじゃないか。

 まぁ、君達よりも高いとだけ言っておこうか。

 ただ、実際の戦闘ではレベルが違っても集団ならどうにかなったりする事があったり無かったり。頑張れ」

「マジですか……」


まぁ冒険者なら事前に調べておく事が可能なんだけどね。

今回の場合、ハズキ君に聞くとかしておけば、少しは知れたかもしれない。

そのハズキ君は、現在ガーと挨拶してるし。

おいガーよ、レベルとか言うなよ?


「さて、チョロを倒す事が出来たら、次はファントムのガーが相手だ。

 ガーを倒せたらスライムのレイが相手する」

「えっ? スライムの方が最後なんですか?!」

「違うよ? 万が一にでもレイに勝てたら、俺達が相手だ!」

「えーーっ?! 先生のパーティーですか?!」

「ラスボスは俺達なのだよ! わはははははは!

 俺達に勝てたら免許皆伝だ! 学園長に言って、即卒業&好きな所に就職させてあげよう!!」

「「「「無理無理無理無理!!!」」」」


一斉に無理コールが起きましたよ。

その中でナグラさんだけがこちらに近づいてきた。


「何か、魔王と中ボス四天王みたいだね」


失礼なコメントだな。

まぁ、そんなつもりではあったけどさ。

大丈夫だよ、皆チョロを倒す事なんか出来ないから。

だから、ナグラさんにはこう返しておいた。


「もし俺達が負けたら、真のラスボスって事でトムさんを召還するから」

「うわっ、何その本物っぽい流れは……」

「もっとレベルが高いならタローとかジローとか誘おうと思ってたんだけどさ」

「学園の校庭にドラゴンやミノタウロスが出たら、大問題になるわよ!」

「じゃあサキくらいにしとく?」

「くらいになってない! ユニコーンでも問題だっちゅーの!」

「判ったよ。じゃあシロで」

「シロなら可愛いから良いか……なんて言う訳無いでしょ!

 アリの王よ?! 今レベル100でしょ?! それに、近衛アリ1匹でも問題になるわっ!」

「呼ばないと可哀想じゃない?」

「うっ……そうだけどさぁ。そもそもさぁ、チョロにでさえ勝てないわよ、このメンツじゃ」


また軽くディスるなぁ。

はいはい、良いからチョロは準備して。

俺のフードに入らなくて良いからさ!


「本当はさぁ、リーとチェンを呼ぼうかと思ってたんだけど。

 今はまだダンジョンでレベル上げしてるじゃん?

 35にはなったらしいけど、レベル30くらいが居ると思ってたからやめたんだよね。

 一緒に戦った事も無いから、連携とかも判らないしさ」

「子供達のレベルが判った今となっては、リーとチェンが最適だったわね……」

「それでも圧勝すると思うけどね。

 まぁ、最終日にでも呼ぶさ。シロも呼んであげないとね」


勿論ヒヨとケロも呼ぶよ?

でもこの2匹は常に居る感じだからなぁ。

主にモフモフ要員としてだけど。


そうだ、ヒヨにも講義してもらうかな。

あの知識は勉強になるだろう。

一部では外道と言われてるけどね……。

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