ご降臨
寝るまで部屋で大騒ぎしてた各国の王様とその連れ。
家電の魅力に取り付かれてしまったようだ。
さっさと寝ろと俺が怒るまで続いてた。
俺は修学旅行に引率した先生じゃないぞ?!
翌日。
「おい、起きろ」
俺は朝早くに誰かに起こされた。
腕時計を見れば朝の6時。
誰だよ、こんな早くから。
昨日はバカの相手をしてて、寝るのが遅かったんだよ。
「早く起きろ」
「う~ん、後1時間……」
「そこは後5分だろうが!」
「じゃあ、後5時間……」
「単位が違う!」
も~、朝から大きな声でツッコむなよ。
寝かせてもらえないようなので、諦めて起きるとそこにはアポロン神が。
「あれっ? まだ夢の中かな?」
「おはよう」
「おはようございます。夢でもおはようって挨拶するのか。変な感じだな」
「何を寝ぼけている。早く起きて用意しろ」
「えっ? 夢じゃないの?! あれ? 何でアポロンさんが?」
「おはよう」
「えっと、おはようございます……」
どうなってるんだ? 何かあったのか?
とにかくベッドから出て着替えた。
「何の用でしょうか?」
「何を言ってる? ルシファーから聞いてるだろ?」
「えっ? 何を?」
「島の観光だ」
……え~と、確かにそのような事を言われたような気が。
でもあれはルシファーさんだけだったような。
「確かにルシファーさんがサミットに参加すると言ってましたね。
でも何でアポロンさんが?」
「あいつが閻魔様に話をして、1日だけだが休養を貰ったのだ」
「あぁ、そうなんですか」
「だから今日はよろしく頼むぞ」
「はぁ、判りました」
「一応今は全員リビングに居る。いつまでもお前が来ないから、俺が代表で起こしに来たのだ」
「それはすみません?」
何で俺が怒られてるのだろうか?
聞いてはいたが、日にちとか時間とか何も聞いてませんけど?
「ん? 全員? 全員って?」
「休養を貰った全員だ」
「……はぁ?! 何を言ってるんですか?!」
「話をしたら、全員が来たいという事だったのでな」
「だ、誰ですか?! 誰が来たんですか?!」
「十二神とルシファーと仏だ」
「14人も!!」
福田の前に、十二神がさっそく現れた!
テッテレテー
いや、現実逃避をしてる場合じゃない。
シャレにならない神達が集結してるじゃないか!
と言うか、天界(?)は大丈夫なのか?
「そんなに大勢が同時に休んで良いんですか?」
「今は丁度世界を造るのを止めている時期だからな。問題無い」
「あっ、そうですか……」
世界って時期で作るのね。
しりたくなかった情報ゲットだぜ!
とにかく俺は、アポロン神に連れられて、リビングに急いだ。
くそっ、コンピューターよ! 神様も察知しろよ!




