サミット開催!
このサミットだが、二泊三日の予定で行われる。
各国の王様がそんなに長く離れてて良いのかと思うが、そういう要望だからしょうがない。
そこに口を出せる訳も無いし、出す気も無い。
そして、移動したばかりの今日から早速会議をするそうだ。
皆、元気だなぁ。
ま、世界に係わる大事な事だからしょうがないか。
問題は、何故俺も参加なのかという事だが。
連れてきた家臣や身内だが、これは自由参加となっている。
交渉役で来た人は勿論参加するが、護衛の人は参加してもヒマだろう。
ここでは武器が使用出来ないんだから。
唯一、人に害を与える方法はある。それは肉体を使うことだ。
殴る蹴る首を絞める等。
ここには俺が居るので、そんな事したら海の中にダイブ確定だけど。
って事で、会議に参加しない人はどうするのかと言えば……ダンジョンである。
勿論アイ姫が言い出した事だ。
到着してすぐにパンフレットを見つけ、その中からダンジョンを発見したのだ。
俺としては温泉なんかがオススメだったのだが。
「護衛の者や参加しない者はダンジョンに行こう!」
「いや、武器も持ってないのに?」
「うっ、そうだったな。福田殿、武器を貸してもらえないだろうか?」
「え~、ちょっとそれは……。見てない所で武器使用は認められないなぁ」
「頼む! お願いだ! な~、良いだろう?」
「う~ん……」
「私が同行するわよ。それならどう?」
「ナグラさんが行くのか。それなら良いかな?」
「おおっ! ナグラ殿、感謝する!」
「一応、カンダさんも同行してあげて。コタニさんは行かない人の面倒をよろしく」
「判りました」
「判ったっス」
こうして、護衛任務だった武官はダンジョンへ。
モリタ君とかは島の観光へ。
コルラド国の王がダンジョンに行きたがってたが、当然却下だ!
ちなみに、アンドロイドのエークが島に来ている。
エークが島を担当するそうだ。
現在はロッカさん達と、昼飯を作っている。
早速会議開始である。
まず、ニーベル国王が喋りだした。
「ここは福田殿の島だ。なので議長は福田殿にお願いしようと思うが、どうだろうか?」
「「「「「異議無し」」」」」
「という事で、福田殿、議長をお願いする」
ちっ! これは元々話し合ってたな?!
何で俺がそんな面倒な事を。
はっ! もしかしてその為に俺を参加させたのか?!
「はぁ……、判りましたよ。俺が議長をするんですね。
じゃあ、始めましょうか。はい、何か意見のある人、手を上げて~」
「はい」
「はい、ニーベル国」
「いや、名前で呼んでくれたまえよ」
「良いじゃないですか。ダメ? じゃあ、8世さん、どうぞ」
「なんかバカにされてる気がするが……。
議長の福田殿からの提案なのだが、『門のシール』を民間の移動手段として使おうと考える案を提出する」
俺のアイデアって言うなよ!
内緒の意味無いだろ。
「それには我がセキハイムも賛成する。遠く離れたロッツギルにも輸出入が可能となるのは大きい」
「グランザムも賛成だ。同国内でも海から離れた場所に海産物を送る事が可能だからな」
「議長、軍事面での問題はどうするのかね?」
「ジジイ! 何で俺に聞くんだ?!」
「言い出したのは君なのじゃろ?」
「8世、バラすなよ……。えっとですね、国境と同じ扱いにすれば良いと思ってます。
強固な部屋に『門のシール』を設置して、そこから出る時に1人づつ審査すれば良い。
入る時も同じ方法を使えば良いでしょう。そうすれば出入りした人数も把握出来ますから」
「魔法でその部屋から出ようとした場合はどうするね?」
「そこはノートルダムの出番でしょう。魔法を阻止する魔法を作ってもらいましょう。
それにコルラド国には、その魔法を設置する魔法道具を作ってもらえば良いんじゃないですか?」
「楽しそうだな! 我が国も賛成しよう!」
「その魔法道具で国の財源も潤うか。よし、コルラド国も賛成だ」
「ジジイは?」
「ま、当然賛成じゃな。ここで反対しても、周辺の国が始めてしまったら困るからの」
「じゃあ、全員賛成って事で。開発や設置などの細かい事は頑張って話し合ってください」
「そこには口出ししないのか?」
「そういうのは判らないので。専門家の皆さんにお任せしますよ。
ぶっちゃけ、これが出来ると俺が個人で『門のシール』を使ってもバレませんから。
自分の為ですよ」
「確かに。現状態だと、セキハイムに居たのに翌日にロッツギルに居れば変だからな」
「そういう事です。早期に完成する事を希望しますよ」
これの細かい打ち合わせで、午前中を使い切った。
その代わり、2ヶ月くらいで試作品が設置されるんじゃないかな?
便利な時代が来るぜ!
突然増えたアクセス数ですが、どうやら収束したようです。
ユニークが増えてなかったので、読者が増えた訳では無かったようですね(笑)




