アンドロイド
「その安藤さんが来るんですか?」
「その昔から使い古したボケには、さすがにツッコまないよ?」
「じゃあ本当に?」
「本当だよ!」
マジかよ。アンドロイドを連れてくるとは。
想像をはるかに超えてきたぜ。
「あの~、福田さん」
「ん? どうした、カンダさん」
「アンドロイドって何ですか?」
「そういう説明は、ナグラさんが得意だから、そっちに聞いて」
「あ、はい」
ナグラさんの方が詳しいだろうから、任せておこう。
俺はそれよりも詳細を聞かなくちゃ。
「ちなみに、島にも船にも1台づつ置いておいたからね」
「何してるんですか……」
「え~、便利じゃない? ご飯も要らないし、24時間体制で動いてくれるよ?」
た、確かに。
特に船。使い方が判らない事がしょっちゅうあった。
それをまとめて管理してくれるなら便利だ。
でも、稼動する為のエネルギーはどうなってるんだろう?
「24時間動くって事ですけど、エネルギーは何ですか?」
「ん? 原子力。某鉄腕と同じさ」
「コラーッ!」
「ウソウソ。本当は魔力さ」
「びっくりさせないでくださいよ。魔力ですか、納得です」
「ただねぇ、この世界にある魔力は動かすのには少ないんだ」
「そうなんですか?」
「うん。24時間動かしてたら、34日で枯渇するかな?」
「コラーッ!!」
「大丈夫、対策済みさ!」
「……本当ですか?」
「当たり前さ、私を誰だと思ってるんだい?」
拡大解釈してよけいな事をする神様だと思ってますが?
あっ、もしかして、そのせいで大悪魔だと思われてるんじゃないか?!
うん、それが正解っぽいな。
「島にユニットを設置してあるんだ。
各アンドロイドはそれから魔力を供給される仕組みだよ」
「はあ。で、そのユニットってのはどこに設置したんです?」
「福田君の家の地下にあるよ。
魔力を生成する以外にも、色々な知識を入れてあるから相談役にもなってくれるよ」
「へ~、どんなのです?」
「形かい? そうだな……某マンガの超高性能コンピュータと同じ形だよ」
「それだと、よく判らないんですけど」
「そうかい? 設置したアンドロイドは、島と船と馬車だから3台。
つまり3つのしもべ……」
「あっ、なんとなく判ってきました」
「当然、名前は、ロプ○ス・ロデ○・ポセ○ドン……」
「それはアウトです!」
「君は今日から某2世を名乗るんだ!」
「超能力なんかありませんよ!」
「何言ってるんだい。魔法があるじゃないか」
「確かに超能力っぽいですけど……」
「なんなら、同じ様な魔法を作ろうか?」
「やめてください!!」
この世界にはヨ○なんかいないから!
エネルギー衝撃波なんか使ったら老化しちゃうだろ!
って、参考にしたマンガが古いよ!
知ってる俺も俺だけどさ。あのアニメ、好きだったんだよ。
「ふ、福田さん!!」
「えっ、何? カンダさん、どうした?」
「そのアンドロイドというのが暴走して人間を滅ぼそうとするのですか?!
そして過去に行って指導者の先祖を殺しに行くんですか?!
最後には鉄が溶けている所に落ちてグーサインするんですか?!」
ターミネ○ター2かよ!
ナグラさんは後で説教だ!




