褒美を纏める
朝に間違えてこの話を投稿してしまいました。
すみませんでした。
「さて、褒美の話に戻そう。あぁ、そこの者もここに居ろ。
お前を今日付けで福田殿の護衛に任命する。王直属とするので、貴族からも守れ!」
「わ。判りました!」
うわっ、出世しましたね。
いや、出世か? 苦労するだけのような気も……。
「先ほど家の話をしたが、これは各国で決めた事なのだ。
やはり褒美が売り上げだけでは少ないだろう?
何か無いかね? うちだけお金だけなのはマズいのだよ」
そういえばそうだったような。
ロッツギルでジジイから聞いた気がする。
「ちょっと待って下さい。各国の分を纏めてみますんで」
「そうしてくれるとありがたいな。
同じ物はいらないだろうし」
え~と、どうだったかな?
あの時にメモしておけば良かった……。
頑張って思い出して、メモ帳に書き出してみる。
~~サミットでの主人公への褒美~~
・各国共通
各国の王都に家をプレゼント
各国の住民票(税は免除)
権限(立場的には貴族扱い。ただし国に順ずる必要は無い)
・セキハイム
『ばんえい競馬』の売り上げの5%
家を1件提供(これは上記と同じ)
・ニーベル国
『俺が提案した事をサミットで話してもらう』(内容は、『門のシール』を一般解放)
・コルラド国
魔法道具を提供
・ノートルダム
魔法。魔法は全て覚える事が出来る。それは俺が認めた相手にも適用される。
・ロッツギル
ダンジョンに入る永久許可
グランザムと争うのは止める
・グランザム
ロッツギルと争うのは止める
こんな感じかな?
確かにセキハイムは現金だけって事になるね。
いや、それでも問題無いんだけどさ。
あっ、そうだ。
「1つ、お願いしたい事がありました」
「おおっ、そうか。ではそれを褒美としよう。可能な事ならその願いを叶えるぞ!」
「えっとですね、サミットでニーベル国が提案する事があるんですよ。
それに同意してください」
「……んん? どういう事だ?」
俺は内容を詳しく説明する。
特にセキハイムは重要だ。
開通すれば、海産物がニーベル国で手に入るようになるんだから。
「そういう事か……」
「ええ。便利になるでしょ? 開通すれば『ばんえい競馬』をやりに来る人も増えると思いますよ?」
「確かに。危険もあるがメリットも大きいだろうな。
よし、判った。同意しよう。それを持って福田殿への褒美としよう。
……しかしそれだけで良いのか? 褒美よりも各国のメリットの方が大きいと思うが」
「それが出来る事で、俺にもメリットが出来るんですよ。頑張って各国の同意を取ってください」
「判った。約束しよう。
ついでにその懇意にしている店を潰されないように、常に兵士を常駐せてるようにしておく」
「嬉しいですけど、良いんですか?」
「食堂なのだろう? 兵士が食べに行くだけだよ」
そう言って、王様はニヤリと笑った。
確かに、それなら何も言えないね。
赤木亭が守られるのなら、何も言う事は無い。
ありがたく好意を受け取っておこう。




