魔法2
ファイヤーアローを覚えた俺は、魔法の本2(初級)をアイテムボックスから取り出す。
魔法の本1(初級)は、読みたがっていたキジマさんに渡してある。
さて、2巻だが、『残り回数「6」』とカウントダウンが表示されてた。
こりゃありがたい。
『はじめに。
表紙にある数字は本に込められている魔力の残り回数です。
「0」になったら読んでも覚える事が出来ませんので、魔力を補充してもらってください。
魔力が0の人は読んでも覚える事は出来ません。
貴方がもし魔力0の人なら、売ってお金に換える事をオススメします。
この本は読む事で、貴方の魔力を使用して魔法を発動させます。
魔力が少ない時に読むと、暴走する事があるので止めましょう。
貴方の魔力を使用し、読んでいると内容を強制的に頭に入れます。
脳のキャパが一杯の人は、他の記憶が無くなるかもしれません。』
『はじめに』の内容は1巻と同じだ。
魔力の補充ってどうやってやるんだろうか?
それも魔法を使ってやるんだろうか? それとも機械式?
早めにその謎を解明して補充したいね。
キジマさんに補充方法を聞きたいが、今は夢中で本を読んでいるので後にしよう。
2巻の目次を見る。
『注1:一つの魔法を覚える度に残り回数が1減ります。
注2:読めない文字等が出てきますが、読んでるつもりで目で追ってください。
1.生活魔法
水を凍らせる:P.08
2.攻撃魔法
氷の矢を出す:P.12
3.支援魔法
一時的に視力を上げる:P.16
回復させる(小):P.20
空腹感を抑える:P.24
中級編へ続く』
こちらは支援魔法が多いな。しかも覚えたいモノが多い。
回復魔法があるじゃないか! これは覚えたい!!
空腹感を抑える魔法って必要なのか?
視力UPや攻撃魔法は覚えたいな。
6回なので、どう振り分けようか?
色々考えたが、2通りの方法に行き着いた。
1.全員で回復魔法を覚え、コタニさんと俺が攻撃魔法を覚える。
2.全員で攻撃魔法を覚え、コタニさんと俺が回復魔法を覚える。
要は弱い二人が沢山覚えるという事だ。
キジマさんがファイヤーアローを覚えたので、全員に相談してみる。
「俺は、全員が攻撃魔法を覚えた方が良いと思います」
「全員が回復魔法を覚えた方がいいんじゃないでしょうか?」
「どっちを選んでも2つ覚える事になるので、どっちでも良いっス」
1対1と放棄1か。
決まらないじゃないか!
う~ん、1の方が安全策、2の方が強攻策だよね。
あっ、そうか、別に1と2のどちらと決めなくていいんだ。
俺とコタニさんが2つ覚え、カンダさんが攻撃魔法、キジマさんが回復魔法を覚える。
これで解決じゃね?
いずれ補充したら、その時に覚えればいいんだから。
それに、MPの少ないカンダさんが回復魔法覚えるって無駄な気がするし。
だって30だよ? ファイヤーアローで10消費だから、3回で終了だもん。
魔法は戦闘の切り札として使って欲しい。
決定したので、まずは12ページを見る。
『「氷の矢」を出す魔法。
使用する魔力は12。発生キーワードは「フリーズアロー」。
キーワードを唱えた時に見ていた物を目標に飛んでいく。魔法で作った矢だと思ってOKだよ。
追加で魔力を5使えば「ブレイク」というキーワードで破裂し周囲を凍らせる。
目を閉じていたり、暗闇の中では目標が定まらない為に発動しない。
射程は50mほどで、弓矢と違い一直線に飛んでいく。
*-4‘@3「?2~β¥Ωθ?*シ”め・・・』
これも最後まで読んだ時、チクリと一瞬頭痛がした。
続いて20ページを見る。
『回復させる魔法。
使用する魔力は15。発生キーワードは「リノベート」。
効能:擦り傷・切り傷・やけど・しもやけ・あかぎれ。
出血は戻らないので注意。
)%&‘@」ォ?2!~ろβ¥?*シ”なぃw~$ンQ・・・』
オロナ○ンか?!
主人公が魔法を覚えました。
でもほとんど使う事は無いでしょう。
使う前に運の力で解決します(笑)




