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サミットの褒美

「という事での、まだ『門のシール』を設置していないセキハイムとグランザムに行ってもらいたいのじゃ」

「何で俺が?」

「これは異な事を。『門のシール』は本人で無いと設置できぬ事を知らぬ訳ではあるまい」

「それは知ってますよ!

 そうじゃなくてですね、国同士を繋いでるのがあるでしょ? それで集めてからでも良いじゃないですか」

「その答えは先ほど自分で言っていたではないか」

「えっ? あぁ、危険があるって事ですか?」

「そうじゃ。『門のシール』を設置している場所はそれを使って攻め込めないように隔離した場所にある。

 隔離した場所にあると言う事は、逆に言えば攻めやすいという事だ。

 そんな場所に王を集めるのかね?」


そう言われれば、確かにそうだ。

しかもテロだけではない。

いくら信用出来る他国でも、そんな場所に王を送るのは危険だ。

その国の誰かが暗殺しようと考えているかもしれない。

移動するなら、大々的に警備しながらか、知る者が少数でこっそりと、の2択だろう。

テロを警戒するなら、どこで開催しているのかバレない方が良い。

そうなると、島って事になるのか……。


「理屈は判りました。でも俺のメリットは?」

「ホッホッホ。ここでメリットときたか。

 まぁ判りやすい所で言えば、平和じゃね。生活している所が戦火に巻き込まれないのはメリットじゃろ?」

「現在でも平和だと思いますけど?」

「表面上はの。裏ではどこの国も国益の為に色々画策しておるぞ?

 それにサイラス国と聖王国の事もある。攻め込まれた時には団結した方が良いじゃろ?

 と言うよりも、団結する事で攻めにくくするのが今回の目的の1つじゃが」


あ~、国連のような組織を作るって事か。

もしくは、協定を結ぶって事ね。


例えばサイラス国がニーベル国を攻撃しようと考える。

その場合、グランザム・ノートルダム・セキハイムの3国がサイラス国を攻め込む。

サイラス国に出来る事は2つ。

4カ国全てと戦争するか、攻撃を諦めるか、だ。まぁ、普通は諦めるだろう。

こうやって治安を維持するのか。


「まぁ、メリットがそれだけでは脅しのようになってしまうの。

 なので、色々と褒美を用意しておるよ。各国から1つづつ出すように決定しておる」

「それも不安ですけど……」

「まぁ聞け。まずは、各国の王都に家をプレゼントじゃ」

「家?!」

「そうじゃ。転移先が城では不便じゃろ? 『門のシール』付きで渡すぞ?

 ついでに言えば、ニーベル国のように無料で執事とメイドも派遣する。お得じゃぞ」


これは間違い無くニーベル国からの情報だろうな。

ネモト卿辺りが考えたと思う。

確かに各国に拠点は欲しい。


「次に、各国の住民票じゃ。これがあれば各国に転移しても問題無いぞ。

 当然税は免除。貴族でもありえんわい。王族のような扱いじゃな」

「王族……」

「まぁ、王族でも領主となれば税金は発生するがの」


貴族だろうと税金は発生する。

俺の場合、どれだけ儲けても払わなくて良いって事か。

逆に言えば儲けが無くても困る事が無い。

出費が無いって事は、イコールそれだけ得って事だ。


「後は、権限。立場的には貴族扱いじゃ。

 だが、貴族のように国に順ずる必要は無い。フリーじゃよ。これはデカいぞ?」


貴族のような立場で振舞えるって事ね。

威張り散らす事も可能って事か。しないけどさ。


「最後に、各国からの褒美じゃね。

 ノートルダムからは魔法じゃな。魔法は全て覚える事が出来る。それは福田君が認めた相手にも適用される。

 セキハイムは国技の儲けの5%を毎年払うそうじゃ。国技と言うくらいだから、凄い金額になるじゃろうな」

「その2つだけでも恐ろしいですね……」

「かなりの特別待遇じゃな。まぁ、詳しい事は各国の王に聞いてくれ。

 さて、我が国じゃが、そうじゃな……。

 よし! アイを嫁に出そう!」

「それは断ったじゃないですか!!」


天丼かよっ!

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