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軍隊式

周りを見渡すと、既に4人組になって分かれているようだ。

今回の参加者は27人で、4人が6組と3人が1組の計7組。

クズハさんに頼んで、俺は3人組の所担当にしてもらった。

人数が少ない方がバレる可能性が少ないと思って。


問題はその3人組。

入れてもらえなかった者が残って、しょうがなく組んだようで個性的なメンツだ。


1人目。

やたら威張っている。

良く言えばリーダーに向いている。

悪く言えば協調性が無い。


2人目。

色々と無関心っぽい。

自分の道を行くタイプかな?


3人目。

おしゃべり。

とにかくうるさい。

ひょうきん者と言えるが、人の話を聞いて無さそう。


ぶっちゃけて言えば、面倒な3人組。

そりゃクズハさんも喜んで担当にしてくれるはずだわ。

現在も早速1人目が偉そうにしている。


「早く行かないんすか? まぁ俺が居ればダンジョンなんて楽勝っすけどね」


俺は全員の事を知らない。

クズハさんは何も渡してくれなかった。

つまりはこの臨時のメンバーをどこまで信用して話すか、ってのを見て覚えろって事のようだ。

審査のやり方も聞いていない。

それもある程度自由にして良いって事らしい。


なので、俺は2通りのシチュエーションを考えた。

1つは、軍隊式。俺が教官で厳しくやる。

1つは、依頼。俺が依頼主でダンジョンに行きたいと依頼を出した形。


軍隊式は諦めた。

厳しくやろうにも教える事が少ないからだ。

知らない事は教えられないし。

って事で、依頼バージョンでやろうと思う。


「全員注~目。俺がこの班を担当する事になった福田だ。

 今回は俺が君達に依頼を出したって形で行う。

 依頼内容は、ダンジョンの1階にある像まで行きたいという物だ。

 君達は俺を護衛するって事。ここまでは良いかな?」

「何でそんな面倒な事するんすか? そんな事よりもさっさと行きましょうよ」


この1人目はウザいなぁ。

何の根拠があってこんなに偉そうに出来るのだろうか?

例えば貴族なら権威ってものがある。だから偉そうでも判る。

でもコイツの場合、理由が判らない。

冒険者で偉そうにするヤツって、ランクが高いかレベルが高いかだと思うんだが。

まあ当然ランクは低いだろ? レベルは知らないけど俺よりも高く無いと思うんだ。


ちなみに他の2人だが。

3人目は2人目にひたすら話しかけている。

2人目はうざそうにしながら、無視して何かの本を読んでいる。


うん、ちょっとイラっとしてきた。

先ほど却下した軍隊式を復活させよう。


まずはヒヨとケロを呼び出す。

小さい犬猫引きを見て、1人目は小馬鹿にしたような顔になる。

すぐにケロを元の大きさに戻ってもらうと、3人共呆然とした顔になった。


「お前達は俺の護衛と言ったがそれは無しだ! 俺は自分で自分を守る!

 お前達はただ共に行く同行者ってだけだ。だから俺はお前達を守らないぞ。

 名乗る名前も無いようだから、俺が付けてやろう。

 右からA・B・Cだ! 苦情は認めない!」


偉そうなのがA、無関心がB、おしゃべりがCだ。

すげー不服そうだけど、ケロを前に何も言えないようだ。

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