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ビッグベアー

福田哲司

LEVEL:6

HP:50/50(+10)

MP:350/350(+100)

体力:240(+200)

速さ:75(+10)

運:119/120


お分かりだろうか? この弱さが。

レベル6になってもHPがMPの7分の1しかない。

補正が無ければ、ザコですよ。いや、補正があってもザコですね。

体力なんて補正が無ければHPと同じ。

レベルが2も上がったのに、HPと体力は10しか増えない……。

こりゃ素直に武具による補正に頼った方が賢い選択だな。

いや、レベルはちゃんと上げるんですけどね。


スライム退治はもう旨みが無くなったので、次はビッグベアー退治だ。

3階にいるのが10なら、ここなら11ぐらいじゃないかな?

それを1人で倒せるようになれば、やっとレベルが2桁になれる!

1人で倒せれば、の話だけど。


3階ではカンダさんとキジマさんで、1匹を倒していた。とどめだけさせてもらってた。

レベルが高いので1人でも倒せるのだろう。

という事で、ちょっと実践してもらう事にした。


「二人で倒せていたのは、早く確実に倒す為だったんですよ」

「そうなの?」

「迷路は狭いので、早く倒さないと次のが来た時に逃げ場が無くなります。

 確実に倒さないと、雇い主の福田さんに被害が出る可能性がありますし」

「は~、なるほどねぇ」

「広い場所なら1人で戦いますね。警戒の為に一人必要ですから」

「カンダの考えが正しい訳ではありませんよ?臨機応変に対処するのが一番大事です」

「そうなの?」

「はい、ここのような前後にしか道が無い場合、前後に1人づつ配置する方法もあります」

「あぁ、なるほどね。戦ってる時に後ろから敵が来ても良い様にって事だ」

「そうです。今は1人多いので、前に2人が基本ですね」


ふむふむ。勉強になるなぁ。

おっと、講義を受けていたら、ビッグベアーが現れたよ。

四つんばいで歩いていたビッグベアーだが、俺たちに気づくと立ち上がって吠えている。

そこにカンダさんが、剣を振りかぶって走っていく。速い!!

ビッグベアーの爪を生かした右手の振り下ろしを剣でいなしたかと思うと、その勢いのまま首筋を一閃。

ビッグベアーは首から血を噴出させ、前のめりに倒れ動かなくなった。


「こうやって、最初の一撃をかわして首を切るのが一般的ですね」


うん! 無理! 参考にならない!!


「まず、どうやって最初の一撃を避けるのさ?!」

「えっと、、、見てると右手を振り上げるので、それをサッと左に避けるんですよ」

「右手じゃなかったら?」

「サッと右に避けます」


サッてなんだよ?!

擬音で言うんじゃない!

お前はナガ○マさんか!!

しょうがない、ここは常識人のキジマさんに解説してもらおう。


「え~。ビッグベアーが立ち上がって攻撃する場合は、右手か左手のどちらかです。蹴りやタックルはしません。

 なので、振り上げようとしている手がどちらなのかを注視してください。

 振り上げる手が判れば、そちらの方に向かいます。右手ならば右手側、こちらからすれば左に向かいます」

「逆の方が安全じゃないの?」

「動いてない手の方に行くのは安全ですが、攻撃が出来ません。空いている手で防御してくるのです」

「攻撃をする為に移動するのね」

「そうです。後は避ける方法ですが、剣でいなすのは難しいので、しゃがみつつ移動が良いと思います。

 ビッグベアーは身長があるのに手は短いのです。低くなれば当たりにくくなります。

 避けてしまえば、手を振り下ろしている為に首がガラ空きになってます。

 そこを剣で切るのです。振り下ろした手に沿って剣を動かせば首に到達します。

 2cmも切れれば出血ですぐに死にますが、切った後はなるべく離れる方が良いですね」


なんて判りやすい解説なんだ!!

サッにこんな深い意味があったなんて!!

もうカンダさんは、俺の中では脳筋キャラに認定だよ。


とりあえず俺は、脳筋カンダさんを相手にシミュレーションを何度もした。

もう大丈夫でしょう、とお墨付きを貰ったので、後は実践あるのみだ!!

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