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レベルアップ

迷路は前と同じように勘で進む。

悩む必要は無いのだ! 俺が進む道が正解のルートなのだ!! ワハハハハハ!!

と、レベルの話でヘコんだ心を復活させる為にテンションを上げて進む。


T字路を左に曲がった所にソイツは居た。

いつもの赤いヤツじゃない。黄色のスライムだ!

モソモソと壁際を動いている。


「黄色のスライムは毒持ちです! 体表に触れないように!」


そんな指示がカンダさんから出る。

カンダさんが前衛をしているのだが、モンスターを発見したらレベル上げの為に交代してくれるように頼んである。

勿論、俺の手に負えないモンスターの場合は交代は無しだ。

ちなみに、強敵をパーティーで倒した場合、致命傷を与えた者がレベルが上がりやすいそうだ。

瀕死のモンスターにトドメを刺したからといって、レベルは上がらないんだって。


おっと、そんな事を考えている場合じゃない。

黄色スライムを倒さないとね。

相変わらず見た目ではどこに弱点があるのか、さっぱり判らない。

なのでいつも通り、中心っぽい辺りに適当に剣を刺す。

それだけでスライムは溶けて無くなった。チョロい。


「おお、倒しましたか。もうスライムは楽勝のようですね」

「そうですね。これでレベルアップですよ!」

「……黄色のスライムのレベルは4なんですよ……」


ちくしょう! 恥かいた!

カンダさんも教えろよ!!

ま・まぁ、レベル以前に対モンスターの経験値が足りないので、楽勝になるのも重要なんだけどさ。

レベルが上だからって所見のモンスターに勝てる訳無いしね。情報と経験は大事です。


次に出てきたのは、青色のスライムだ。


「青色のスライムです!」

「あの~、先に情報を全部ちょうだいよ。恥かきたくないから」

「のんきですね?! えっと、レベルは6です。

 青色のスライムは酸を持っています。酸に弱い武器では倒せても武器がボロボロになります」


うわ~、聞いといて良かったよ。

今使ってる剣は『鋼の剣』。鋼って酸に強いっけ? 鉄って酸に弱いよね? 鋼はどうだったっけ?

とにかく、使わない方が良いんじゃないだろうか。

そうなると、どうやって攻撃しようかな?


持ち物の中で、武器になりそうな物を探す。

壊れても良い物、もしくは酸に強い物だ。

探した結果、たいまつの芯という名の木の枝しか無かった。

黄色のスライムを倒して出てきたモノだ。

どのモンスターも、レベルが高くてもドロップは同じだそうだ。

この木の枝、長さは20cmくらいしかないが先は尖っているので刺せるんじゃないだろうか?

簡単に折れそうだが、相手はスライムだし刺さると思う。

木の枝を手に、スライムに向かう。

なんとなく、この辺りかな~という部分にブスリと刺すと、スライムは溶けて無くなった。

成功したようだ。


「福田さん! 木の枝で攻撃するなんてムチャですよ?!」

「そうなの?」

「弱点をピンポイントで攻撃しないと倒せません! 失敗したら、酸を浴びせられますよ?!」

「じゃあ、どうやって倒すの?!」

「すばやく剣を水平に振りぬくのですよ。そうすれば酸に触れている時間が少なくて済みます。

 付着した酸も剣速で飛ぶので、布で拭けば大丈夫ですので」

「レベル4の人間に、酸が飛ぶほどの速度で剣を振れと?」

「うっ、、、たしかに……」

「レベルの低い人は、剣が壊れる前提で戦うっスよ。どうせ安物の剣なので惜しくないっスから」

「そうなんだ。俺はレベルが低いから剣を犠牲にしないとね。ハッハッハ……悲しい。」

「あわわ……だ・大丈夫っス!木の枝で倒す技術を持っている人はレベル関係無いっスよ!」

「そうかな?」

「そうっス! それにもう何匹か倒せばレベルが上がると思うっス!」

「上がっても6だけどね……」

「な・何事も一歩づつっスよ!!」


そう言われればしょうがない。

たしかに倒しやすい敵だし、これでレベル6になるなら助かる。

うん、頑張ろう。

木の枝は倒した時に酸でダメになったけど、またドロップで出たしね。無駄が無くて良いじゃないか!



この後、青色のスライムだけが出るように祈って、5匹目で無事レベル6に上がった。


福田哲司

LEVEL:6

HP:50/50(+10)

MP:350/350(+100)

体力:240(+200)

速さ:75(+10)

運:119/120

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