表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
648/949

セキハイムの王

そういえば、城も不動産の部署にしか行った事無かったなぁ。

そんな事を思いながら、馬車に乗っています。

はい、そうです。ギルドマスターと乗ってるんです。

あの後、すぐに馬車に押し込まれました。

ドナドナ状態です。売られて行くのでしょうか?


馬車が止まったので窓の外を見ると、城に到着したようだ。

兵士が来て、ここで降りろと指示している。

ギルドマスターと一緒に馬車を降りると、兵士が驚いていた。

あれっ? 有名人ですか?

ってそりゃそうか。マスターって言われるくらいだもんな。

喫茶店のマスターとは違うよね。


ギルドマスターが何か2・3言兵士に話した後、その兵士に付いて行くことになった。

勿論俺もだ。

そのまま顔パスで城へ入っていく。

ボディチェックとかしなくて良いのかな?

まぁ武器はマジックボックスの中だから見つからないけどさ。

隠してナイフとか持ってたらどうするんだ?


そのまま俺達はズンズンと城の奥へと進んでいく。

これって、このまま王様に会うパターンですよね~。

話が早くて助かるけどさ。


たださぁ、何も考えてないんだよ。

そう、依頼の内容。『セキハイムで国技としてのギャンブルを作りたい』だったっけ?

そもそもさぁ、国技をギャンブルにしちゃあいけないと思うんだ。

前世でもそんな国は無かったぞ? 多分。

日本で言えば、相撲の勝敗を賭けるって事だろ?

怒られるわ! いや、賭博罪で捕まるか。


何て考えてたら、豪華な部屋に通された。

そこには一人のおっさんが。

あっ! 頭に冠が! 王様だね!

初めて見たよ、冠を被ってる王様を!

この世界、王様っぽくないのが多かったもんね! ニーベル国とかノートルダムとかニーベル国とかニーベル国とか。


「冒険者ギルドのマスターと、福田様をお連れ致しました」

「ご苦労であった。下がってよい」

「ははっ!」


兵士の人は、頭を下げて帰っていった。

王様なら俺達も跪かないといけないんじゃないか?


「ささっ、2人共座ってくれたまえ」

「失礼します」


あらら、ギルドマスターはさっさとソファに座ったよ。

良いのかな? 俺だけ立ってる方が失礼か?

しょうがないので、ギルドマスターの隣に座る。


「まずはオタベよ、良くやってくれた。こんなに早いとは思ってなかったぞ」

「早かったのは、福田様のお陰でしょう。私は依頼を受けただけです」

「相変わらず堅いな、オタベよ。ワシとの仲ではないか」

「同級生とはいえ、今では身分が違います」

「今は3人しか居ないのだから、問題無いだろう? なぁ福田君よ」

「えっ? あぁ、まあ、そうですね」


いきなり俺に振らないで欲しい。

へ~同級生なんだ~、じゃあ同じ年か~、とかボーっと考えてたから焦るでしょ!


「ふう。では、ギルドは依頼達成という事で良いかな?」

「いえ、依頼では国技を作る所までとなってます。

 福田様が到着しただけでは達成にはなりませんので」

「そこはおいおいだろ。依頼の出し方を間違えたかな?」

「呼び寄せるだけでは来てもらえなかった可能性がありますので、内容まで伝えたのは良かったと思います」


確かに。

「王様が呼んでるから、セキハイムへ来い」だったら、行かない可能性は大だ!

だって面倒だもん。

警察の件が王様の耳に入ったのか?とか思っちゃうし。

それに行かなくても問題にはならないと思うんだ。

いざとなれば、各国の王様に助けを求めるし。


「さて、では本題に入ろうか。

 福田君には国技になるような競技を考えてもらいたい」

「質問して良いですか?」

「かまわんよ」

「何で俺なんですか? それに、何で競技をギャンブルにするんです?」

「答えよう。君を選んだ理由だが、ギャンブルで優勝したのが1点。

 各国の王と親交があるというのが1点。この国の人間では無いのが1点。そんな所かな?」

「どういう事です?」

「ギャンブルで優勝するような人間だ。ギャンブルには精通しているだろう。

 まだ無いギャンブルを考えてもらいたいんだから、精通している者を選ぶのは当然。

 各国の王と親交があれば、その国のギャンブルも知る事が出来る。

 最後にこの国の人間で無ければ、貴族が邪魔出来ない。こんな感じだ」


なるほどね~。

ちゃんと考えられて選ばれたんですね。

問題は、ギャンブルに全く精通してない事なんだけどね!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ