１０種の魔法道具
今更文句を言っても、覆す事は不可能なので早々に諦めた。
結局、この宝物庫から１０品を選ぶ事に。
折角、水・氷・土・雷・風・空気・火・光・金・無、の１０種類があるので、１つ１品選んだ。
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水の１品。
魔力を流すと、水がピューと吹き出るだけの物。
家の庭に噴水でも作るかな。
氷の１品。
３０ｃｍ角の木箱の中心に魔法石が設置されているだけの物。
魔力を流すと、箱一杯に氷が出来る。
これを利用して冷蔵庫でも作ろう。
土の１品。
折りたためる手押し車のような物。
これを地面に置いて押すと、１０ｃｍほど掘り起こすらしい。
水の魔法道具と組み合わせて使って、畑でも作るか？
雷の１品。
平賀源内のエレキテルみたいな物だ。
ただ、この世界ではほとんど電気器具は発達していない為に、意味の無い物と思われたようだ。
これは良い物だ！
わざわざ電流と電圧を決めるツマミまであるし！
あっ、電化製品が無いわ……。
風の１品。
はっきり言って、換気扇か扇風機といった感じの物。
と言ってもファンは無い。ダイ○ンの送風機を想像したら良い。
魔法があるので重要視されなかったようだ。
空気の１品。
空気を吸って出すだけの箱。
これ、間にフィルター付ければ、空気清浄機になるんじゃね？
火の１品。
ライター。
どう見てもライター。
どう考えてもライター。
光の１品。
一瞬だけ凄く光る。
音もあればフラッシュバンとして使えるのにな。
金の１品。
“きん”ではなく“かね”ね。
地下１０ｃｍまでの金属に反応する。
現代で言う金属探知機。
１０ｃｍまでなので、掘った方が早い気がするが。
無の１品。
１日１回だけ魔力を１だけ放出する。
はっきり言って無駄。
ま、水の１品と組み合わせれば、決まった時間に動く噴水が出来るかも？
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貰った物は、こちらで創意工夫しなければ使えない物ばかりだ。
だからこそ、ここに置いてあるんだけど。
元々思いついたから言っただけの報酬だ。
ありがたく貰っておこう。
いずれ、何かの機会に使う事があるかもしれないし。
設置できる物は、島にでも置いておこうかな。
ヒマな時にでも改造してみよう。
いや、コルラド国が開発盛んと聞いたから、そっちに持って行って改造するのもアリか？
あの国には極力行きたくないが。
「それらで良いのだな？」
「ええ。じゃあ、貰いますね」
「うむ。では部下に運ばせよう」
「いえいえ。持って帰りますよ」
マジックボックスの事は、どうせ知ってるんだろ？
目の前で堂々としまってやったら、驚いていた。
おれ？ 知らなかった？ 失敗したかな？
