王都到着!
ここのダンジョン、実は出汁の宝庫だった!
3階に行ってタブレットを調べた所、ドロップ品が出汁の元ばかりだったのだ。
3階ではニボシ・しいたけ。
4階では豚の骨や牛の骨が。
嫌がらせかと思ったけど、よく考えたらラーメンであるじゃん。とんこつとかさ。
豚の骨って言われるとアレだけど、とんこつって言われると美味そうだ。
5階では、何とコンソメが!!
そりゃ醤油や味噌がドロップするくらいだ。コンソメが出ても良いんだけどさ。
でも何か、何かさ、納得出来ないというかさ、変な気分というかさ。
味噌もさ、大豆や米や塩を使ってるじゃん。コンソメも色々使ってるでしょ?
何だけど、馴染みが無いせいか良いのかな~って思ってしまう。
ま、ありがたいんだけどね!
そして6階で、ブイヨンとフォンドボーまで出た!
ちなみにどれも固形物で出る。非常にありがたい。
結局6階までしか行かなかったが、このダンジョンは出汁ダンジョンって事だった。
ちなみに、ここにはエリクサーは無かった。隠し部屋も無し。残念。
帰ってからパンフレットで島のダンジョンを調べたが、出汁になる物は無かった。
詰めが甘いぞ、ルシファーさん!
出汁ダンジョンの6階に行き止まりの場所があったので、そこに『門のシール』を設置しておいたんだよ。
村人しか行かないから見つからないだろう。6階はレベル40くらいないと勝てないし。
夕食後に勇者君からメールが来た。
俺の言った通りにしてみた所、10人全員が引っかかったらしい。
どれだけ腐敗してるんだよ……。
まぁ、直属の兵士は200人になったそうなので、良かったとしておこう。
明日から森に入るそうだ。
頑張ってくれ。
翌日。
村を後にし、王都へ向かう。
ダンジョンは後回しって考えてたのに、あっけなく覆してしまった……。
これから王都までは、寄り道せずに真っ直ぐ向かおう。
1週間後の昼前に、とうとう王都に到着!
途中で運を使えば良い事を思い出したので『王都まで何事も無く進めますように』と願ったのが良かった。
さすがに王都には田んぼや畑は少なかった。
代わりに家畜が多い。王都をぐるりと囲っている壁の外で、放牧されている。
ここの城は海を背に小高い山の上に建っている。
その城の周りに城壁があり、そこから1kmくらいの場所にまた壁があるのだ。
内壁と外壁とでも言うのだろうか?
内壁と外壁の間に町がある。
町は道路が複雑で、道に迷いそうになる。迷路のようになっているようだ。
多分だけど、攻められた時の事を考えて作られてるのだろう。
堅牢だけど、住みにくいんじゃないのか?
さすがダンジョンに頼らないって宣言してる国だけあって、食材が豊富。
海があるので海の幸、近くには穀倉地帯もある。放牧してるので肉も多い。
こりゃ食べ歩きするしかないよな!
という事で、さっさと宿を決めて食べ歩きを決行する!
宿は面倒なので、門をくぐって最初にあった所に決めた。
この辺りはやはり旅人が多いのだろう。それを狙ってか屋台が沢山出ている。
それにまんまと引っかかってるのだが、しょうがない。だって美味しそうなんだもん。
匂いで釣られるよね。日本でのうなぎ屋みたいだ。
最初に行ったのは串揚げの屋台。
ネギ間みたいなのを衣を付けて揚げてあった。
これが1本150円とリーズナブル! 美味い。豚肉かな?
次に行ったのは、立ち食い蕎麦の店。
まさかとは思ったが、本当に蕎麦屋だった。
具はネギだけだったが、1杯400円とこちらも安い!
出汁は多分鰹節。これも美味い。
3件目はデザートの店。
と言っても果物屋だけど。
果物がそのまま出てくるかと思ってたら、まさかのゼリーだった!
味はミカンと桃の2種類。1個300円。これも美味かった。
そうそう、勿論どれも大量に買ってマジックボックスに収容しておいた。
これでいつでも食べられるぜ!




