ブラックジャックでよろしく
「トランプで勝負するのは良いけど、何をやるの?
私はサシの勝負でも、1対多数でもかまわないわよ?」
周りを見ると、皆はやる気は無さそうだ。
「俺とのサシの勝負ですね。ディーラーは仲間がしますけど」
「良いわよ。ただし、イカサマしたら頭からバリバリ食べちゃうから!」
「イカサマなんかしませんよ」
誰がそんな技術任せの事なんかするか。
正々堂々と、運だけの勝負だ!
「では、単純だし早く決着が付くのでブラックジャックをしましょう」
「良いわよ。じゃあ……そこの彼女が配ってくださる?」
「私っスか?」
コタニさんがディーラーをする事になった。
早速俺は『ケルベロスとの勝負で圧勝するように』と願う。
『ブラックジャックに勝てますように』だとさ、もし次はポーカーで!とか言われたら困る。
その都度願わないといけなくなるからね。なので決着するまで圧勝出来るように願ったんだ。
俺も成長してるんだよ。
コタニさんが俺とケルベロスにカードを2枚づつ配った。
開いて見ると、12とAでブラックジャックが完成してたので、ペッと場に晒す。
「はい、ブラックジャック」
「私は9よ。もう1枚頂戴」
貰ったカードは10だった。合計19。残り2必要だ。
まぁ、運良く2を引いても俺の方が強い役なので意味無いけど。
というか、9の時点で負けだけどね。
まぁ、もう1枚引いておいて次の為に流れを変えておくって考えかもな。
結果、カードが無くなるまでプレイして、10勝0敗で終了した。
正に圧勝。はっきり言ってカードを場に出すだけなので、ギャンブルじゃなく作業だ。
「こ、ここまで強い人は初めてだわ……」
「圧勝したんだから、ドロップ品をくれ」
「はいはい。判ってるわよ。はい、これ。ルビーね。
ちなみに、このルビーを賭けて勝負するなら次はレアドロップをあげるけど?」
「じゃあそれで」
「判ったわ。次の勝負は私が決めるわよ?」
「どうぞ~」
「次の勝負はね、『不思議な鏡』を使います!」
「何ソレ?」
「これはね、任意の場所を映し出す鏡よ。
試しに使ってみませようか。貴方の名前は?」
「福田だけど」
「じゃあ。『鏡よ、目の前に居る福田の後ろを映し出せ!』
ほら、貴方の後姿が映ってるわよ」
「本当だ!! すげー!!」
「これはね、不正を見破るのに使うのよ。後、イカサマにもね」
「あっ、人には禁止しておいて自分はするのか?!」
「今回は使ってないわよ! 使った所で完敗だっただろうし」
「なら良いけど。で、これを使って何をするんだ?」
「男女当てゲームよ!」
男女当て? あぁ、次に通るのは男か女かを当てるゲームか。
でも、鏡を使ってどうやってやるんだ?
「この鏡はね、あいまいな事を言っても、何とか映し出すファジーな所があるの。
例えば、さっきは『目の前に居る福田』と言ったけど、『福田を映せ』でも映るの。
問題は、貴方じゃなくて他の福田が映る可能性がある事なのよ。
なので具体的に言わないと、狙った人を映せないの。
でもそれを逆に利用すれば、ゲームが出来るじゃない?」
なるほどね。
適当な人の名前を言えば、鏡が誰かを映す、と。
で、その映された人が男か女かを賭けてれば良いのか。
面白そうだね。インチキが無ければだけど。
「本当にファジーなのか?」
「どういう事?」
「たとえばさ、俺達が知らないボタンとかが鏡についていて、映す対象を男女選べるとか」
「そんな機能は無いわよ。調べてもらってもかまわないわ」
「いや、知らない物だから、調べても判らないよ」
「なら、信用してもらうしか無いわね」
まぁいいか。鏡VS俺の運だ。
インチキがあっても俺の運の方が強ければ何とかなるだろ。
負けてもルビーが取られるだけだし。
「判った、信用しよう」
「じゃあ、ゲーム開始ね!」




