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練習あるのみ!

「良し、ちょっと練習しようか」

「れ、練習ですか?!」


大事だぞ、練習。

全く必要の無い行動だけどさ、俺が見たいからやってくれ!


「あっ、装備してると発動しちゃうから、外しておいて。

 カンダさん、預かってあげて」

「判りました」

「じゃ、じゃあ、お願いします」


発動してもここには魔王が居ないので、問題は無いんだけどさ。

1回しか使えないみたいに言った方が、ありがたみがあるでしょ?


「じゃあ、吉田君は左手に装備してる体でお願いね」

「わ、判りました」

「じゃあ、まず、吉田君が腰に左手を添えて、右腕を空に突き上げる! はい!」

「こ、こうですか?」

「そう。足は肩幅に開くと安定するよ。うん、そうそう。

 で、これを見た女性3人は三種の神器を用意して、同じポーズ! はい!」

「お玉を掲げるのは……」

「菜箸よりマシじゃないか……」

「これから料理するみたいね……」

「良いよ~! そして、吉田君は今度は左腕を突き上げる!

 そこで『ゲームセ○ターCX!』って言うんだ! はい!」

「えっと、ゲームセン○ーCX!」

「そのCXの所で、3人は三種の神器を腕輪と合わせる! はい!」

「ちょっと! フライパン、邪魔よ!」

「そうよ! それにフラフラさせないで!」

「しょうがないじゃない! 大きいんだから! 結構重たいのよ!」


上手く合わせられないようだ。

フライパンとお玉が接触してコンとか音が鳴ってるし。プププ。

おっと、いけない。笑っては台無しになる。気をつけよう。


「そこは要練習だね。本番までに完璧にしておいてよ?

 1回で成功させないと、魔王も警戒するからね。

 そしたら、吉田君はゆっくり左腕を前に降ろして魔王に向ける。そこで『課長○N!』だ!」

「○長ON!」

「良し。そうすると腕輪が反応して、魔王を腕輪に封じ込める。流れは理解出来た?」

「はい、なんとなく。」

「簡単だろ? じゃあ、今度は俺は何も言わないから皆でやってみて」

「は、はい!」

「「「またやるのか……」」」


ちなみにこの腕輪、『ON』と言うだけで起動する。

内緒だけど。


この後、3回ほど練習してもらった。

大分出来るようになったので、今日はこれで終わり。

腕輪は島から出る時に渡そうと思うので、カンダさんから返してもらった。


そうそう、機能を思い出したのでタブレットをこっそり出して撮影しておいたんだよ。

地球に帰る時に、MP4か何かにしてプレゼントしよう。


勇者一行には、一人一人に部屋を与えておいた。

まぁ、どうせ集まって、俺達から聞いた話をして情報交換をするだろう。

そこで、どういう決断をするのか。信用するのかしないのか。


あ~、今日のご飯はどうしようかな。

面倒だから、出来合いの物で良いか。



翌日。俺の家のリビングに全員集合。

どうやら勇者一行は、俺を信じる方向に決めたようだった。

それなら少しは協力してあげよう。


「今すぐに魔王の元に行っても良いけど、道中にモンスターが配置されているはずだ。

 今の君達のレベルでは、つらい戦いになると思う。

 なので、ここでレベル上げをしたら良い。幸い、ここには誰も来ないダンジョンがある。

 そこへ行き、レベル上げを頑張れ!」

「判りました!」

「良し! ついでにドロップ品を持って帰ってくれ。

 大事な食料だからね!」


レベル上げのついでに食料も手に入る。

理想的な方法だよね~。

利用しようというつもりじゃないんだよ?

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