女性集合!
まずはナグラさんの所に行く。
ここに居るのは小嶋さんだったかな?
「帰ったよ~」
「おかえり~。紹介するね、家主の福田さんだよ」
「福田です」
「福田さん、いえ、福田様! 私をここに置いてください!
メイドでも護衛でも何でもしますので、お願いします!!」
体を90度に曲げて、頼み込んできた。
どれだけ脅したんだよ。碌な国じゃないのは判ってるけど、ウソで脅してるんだよなぁ。
「カクカクシカジカで、ここに居たいそうなのよ」
「なるほど。判りました。良いですよ」
「ありがとうございます!!
それにしても、カクカクシカジカで通じるんですね……魔法ですか?」
さすがに携帯電話で聞いていたとは言えない。
ちゃんと説明しなさいよ! 乗った俺も悪いけどさ。
「そうそう、君と同じパーティーの人も来ているようだ。
会えるからね。案内しよう。ナグラさん、玄関ホールに連れてきてあげてよ」
「了~解」
「会えるんですか?! 良かった、無事だったんだ……ありがとうございます!」
俺はリビングからコタニさんの部屋に行く。
意気投合して、自分の部屋に移動していったからね。
「ただいま~」
「お帰り~」
「あれ? お客さん?」
「初めまして! 親友の渡辺です! 貴方がうわさの福田さんですね!」
「そうだけど……うわさ?」
「あっ! 何でもないです!」
「実はカクカクシカジカで……」
「そうなのか。実は他のメンバーも来ているんだ。会わせてあげよう」
「カクカクシカジカで通じるんだ……やっぱり二人は……」
「……渡辺さん?」
「えっ? あっ! ありがとうございます、会いたいです!」
「じゃあ、コタニさん、玄関ホールに案内してあげて」
「判りました」
う~ん、非常に居づらい……。
渡辺さんは勘違いしてるしなぁ。
ま、放っておこう。次はキジマさんだね。
町から帰ってきて、庭に居るはずだ。
玄関は皆が居るので、窓から出て雨どいを伝って降りる。
何で俺が泥棒みたいな事をしているんだろう……。
「ただいま~」
「おかえりなさい」
「その娘は?」
「不法侵入です」
「違います! 聞いてください!」
「実はですね、私はダンジョンに居て……」
「ゴメン、その話は長い?」
「はい!」
「キジマさん、簡潔に説明して」
「はい。ダヒュテムのダンジョンから飛ばされてココに来た自称勇者の一行の一人です」
さすがキジマさん。1行で終わらせたよ。
カクカクシカジカを使わないで1行とは! 優秀だなぁ。
「信じてください!」
「はいはい、信じるよ。他にも2人の女性が来てるからね」
「本当ですか?! 会わせて下さい!」
「判ってるよ。今、玄関ホールに集まってるから。キジマさん、案内してあげてくれる?」
「判りました」
これで、玄関ホールに全員が集合だ。
後は、俺達の事を話してから、王都の家に移動だね。
いや、待てよ?
島の方が良いんじゃないか?
王都の家なら逃げようと思えば逃げれるけど、島じゃ無理だろ。
多分だけど、俺が島から出さないと考えれば出られないと思うし。
それが良い。そうしよう!
って事は、また王都まで迎えに行かなきゃいけないのか……。2度手間だったわ……。




