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二人目の勇者到着!

キジマさんの所にやってきたのは、貧乳の娘だ。

確か同じ道場に通う子だったはず。

道場って空手らしいね。だからなのかな?


キジマさんは、その子に剣を向けているようだ。

抜刀した音が聞こえたからね。


「どこの誰ですか? 暗殺される縁は無いのですがね」

「ヒィ! す、すみません! 違います! 暗殺とかじゃないです!」

「では何故部屋に飛び込んできたのですか。返答次第では……」

「わ、ワタシは藤崎っていいます! ダンジョンの探索をしてました!」

「ここはダンジョンではありませんよ。もう少しマシな言い訳を考えなさい」

「本当なんです! ダンジョンでモンスターを追っていたら何故かココに飛ばされたんです!」

「どこのダンジョンですか?」

「えっと、聖王国にあるダンジョンです!」

「ここはニーベル国ですよ? そんな事ある訳無いでしょう」

「本当ですって! 信じてください!」


キジマさんは冷静に対処する演技にしたみたいだね。

普段から真面目だから、似合ってるな。

聞いてる俺も怖くなってくるよ。


「兵士に引き渡すとしましょう」

「待って下さい! 本当に違うんです! 話を聞いてください! 世界が危険なんです!」

「世界が危険? 何を言ってるのですか?」

「聞いてもらえば判るハズです! お願いします!」

「では、詳しく話してもらいましょう。

 ココでは邪魔になるので、私の部屋に来なさい」


どうやら何の疑問も感じずに移動させる事が出来たね。

「ココでは邪魔になる」って、何の邪魔なの?

「私の部屋に来なさい」って、ベッドのあるこの部屋が貴方の部屋じゃないの?

こういう疑問を誰もが思うけど、剣を向けられた緊張状態では無理だ。


そのままキジマさんの部屋に移動したようだね。

部屋にはロープなども用意しておいたので、簡単に縛ったみたい。

それにしても、ロープが置いてある寝室……。怪しいよね。


「では、話なさい」

「はい! ワタシはこの世界の人間じゃないんです! 神様にこの世界の魔王を倒す為に勇者が必要だからって召還されたんです!

 その魔王ってのがこの世界を滅ぼそうとしているのです! 私達はそれを倒す力を貰い討伐の為にレベル上げをしてたんです!

 そこで入ったダンジョンで虎型のファントムを追いかけていて気づいたらここに居たんです! 本当です!」

「ウソを言うなら、もっと本当の話を織り交ぜるべきですよ。ウソだらけでは誰も信じません」

「だって本当なんですから!」

「良いですか。まず、魔王なんて居ません。よって世界は滅びません。

 なので、仮に居るとしても神が異世界の人を召還なんかする必要がありません」

「だって! だって!」

「では逆に聞きましょう。貴方が異世界から来たとして、貴方の世界には魔王は居たのですか?」

「……居ません」

「そこに異世界から来たと自称する人が貴方の家に来て、魔王を退治するよと言ったらどう思いますか?」

「何を言ってるんだろうと思います……けど、本当なんですって!」

「万が一、貴方の言う事が本当だとしても、その神を何で信用したのですか?」

「えっ? だって神だよ?! 信用するでしょ!」

「この世界には悪魔というモノが存在します。ダンジョンで出現するモンスターですが。

 悪魔は巧みにウソを付き、油断した所を襲うのですが。

 貴方が会ったソレは本当に神ですか? 悪魔ではないですか?」

「神だった! 神がウソを言う訳ない!」

「では、こうしましょう。

 今から縄を解いて、町に出ましょう。

 そして道行く人に色々聞いてみれば良い。魔王は存在するか、世界は危機なのか、など。

 誰もが貴方を頭がおかしい人だと思うでしょうが、私一人の言葉よりも信用出来るでしょうから」

「望む所です! 貴方が知らないだけって事が判りますよ!」

「本当の無知はどちらなのかすぐに判りますね。では行きましょうか」


キジマさんは俺がやった方法を使うようだね。

これでナグラさんは事実を知ったんだよな。

神の言葉がウソだった事に気づき、絶望して帰ってくる事になりそうだ。


さて、残りの2人はどうかな?

そろそろ最後の女性が送られて来そうだけど。

コタニさんが担当だけど、どうやって説得するのかな?

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