麻雀対決!
俺は自宅のベッドにうつ伏せで寝転んでいる。
俺のバカバカバカ!
あんな小さいスロットを回してるんだもん、モニターくらいしてるに決まってるじゃん!
異世界だから科学が無いって油断があったとしても、魔法道具ってものがあるだろ?!
俺の強運が会場に居る全ての人に見られてしまいました……。
スロット対決は、当然圧倒的大差で勝ったんだけどね。
その後、逃げるように自宅に帰りましたよ。
1時間後に皆を置いてきたのを思い出して、迎えに行ったけどさ。
もう、明日以降が憂鬱です。
知られて困るのか?っていう疑問はあるだろう。
いや、別に困らないけどさ。
懸念は1つだけ。
ほら、日本でさ、宝くじとか当たった人って大変じゃん?
どこから情報が漏れたのか、人が雲霞の如く押し寄せるって聞くよね?
あの状態になるのではっていう懸念だよ。
後、ギャンブル場に立ち入り禁止になる可能性もある。
現在の俺の主な収入源はギャンブル。情けない事にね。
アサイさんがやらかした店みたいに、張り紙されて禁止されたら収入減だ。
困ったわ~。
じゃあ、ラノベの主人公のように自重するか?
あっ! あれは言うだけで自重なんかしなかったわ!
まぁ、自重した所で今更なんだけど。
しょうがない。
大会が終わったら、皆の記憶が薄れるまで島で隠遁生活でもしますかね。
2日目。
今日は麻雀対決の日だ。
俺達ニーベル国は昨日優勝だったので、組み合わせには入れないらしい。
どういう事かと言うと、まず司会の人がくじを引く。
そのくじには国の名前が書いてあり、その国は舞台に上がり好きな台を選べるそうな。
で、俺達はもう最初から台が決まっているのだ。
つまり、対戦したい人は俺達が居る台を選べば良いし、嫌な人は他を選べるって事。
麻雀のルールは……詳しい人に聞いてくれ。
とにかく、1人25000点スタートだ。
ヨウジさんはセキハイムが相手に決まった。
もう1チームはサイラス国が相手。参加してたのね、サイラス国。
で、俺の相手は、グランザム帝国・聖王国ダヒュテム・コルラド国と決まった。
「帝国を前に帝王を名乗るとは良い度胸だ!」
俺が自分で名乗ってる訳ではありません。
貴方の国の力で止めさせてください。
「貴方の力もここまでです。神の力の前に屈するでしょう」
いやいや、神の力って!
結局他力本願かい!
「フフフ、昨日のようなイカサマは通用せんぞ!」
ん? 昨日のはイカサマだと思ってる?!
マジで?! 他の人にも聞いてみよ!
「昨日のはイカサマだと思ってますか?」
「当たり前だ!」
「神の力を持ってしてもあんなに当たる事はありません。
イカサマで無いなら、悪魔の力ですね」
「イカサマなどせずに実力で来い! 実力で!!」
おおっと! どうやら誰もがイカサマだと思っているようだ。
ラッキー! これなら観客も、イカサマだと思ってるだろう。
やったぜ!
所で、悪魔の力? 俺はデビ○マンじゃ無いですよ?
後、コルラド国の人、相変わらず実力主義ですね。
貴方が変態じゃない事を祈ります。
麻雀台は魔法道具で全自動になってる。
……魔法の無駄遣いじゃないですかね?
コルラド国が親になったので、俺は対面の西だ。
まだ、始まったばかりなので色々な所に視線は散らばってるだろう。
今の内が良いか?
って事で『さっさとあがって終わりたいので、良い手が来い!』と願う。
配牌を見ると……テンパイになってる。
中と9万のどちらかで上がりだ。
俺のツモは……中。あっ、地和だ……。
いきなり役満で32000点稼いじゃった。
コルラド国の人は口をパクパクさせてる。
そりゃいきなり16000点取られたからね。そうなるだろうな。
この後、地和をもう1回出し、親になった所で天和(これも役満)であがって、試合は終了した。




