表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
505/949

武士

何言ってんの?って顔をしてるな。

まぁそうだよな。島なんか、当然どこかの領土だもん。

国の領土をプレゼントするなんて、普通じゃありえない話だ。


「お前、沿岸沿いの国の王族にでもなったのか?」

「なる訳ないじゃん。それに俺の知ってる海のある国って、コルラド国かセキハイムだけだぞ?」

「その二国には島は無いな……」

「だろ? まぁ、そこは流せ。気にするな」

「ムムム、まぁ良いだろう。で?」

「そこには完全結界が張ってある。許可無しでは誰も入れないし、魔法も攻撃も受けない」

「……か、か、完全結界だと?!」

「おう」

「そそそそそそそそそんな物がある訳無いだろ?!」

「いやぁ、あるんだなぁ。これが」

「バカなーーーーーーーー!!」


さすが、魔法に精通してるだけはある。

どれだけアホな物なのか、判るようだ。


ムチャクチャ混乱してるな。立ったり座ったり、大声出したりブツブツ言ったり。

とりあえず、落ち着くまで待ってみる。

あ~お茶が美味い。


「……見せろ」

「ん? 何か言った?」

「俺に見せろー! いや、見せてくれ! 見せてください! おねげぇしますだ、お代官様!!」

「誰がお代官様だ!」


あまりの事に、人格崩壊したか?

王様が土下座とか止めてくれ!


「判ったから土下座は止めろよ」

「見せてくれるまで止めませぬ!」


いつから武士になった?

お前の前世は江戸時代の武士なのか?


「カジノの町の俺の家にマーカーを設置してる。そこからなら行けるから」

「マーカー?」

「完全結界だから『コネクト』もレジストするんだよ。島に行く唯一の手段がマーカーなの」

「ではカジノの町に行かなければ、島に行く事は出来ないと……?」

「そうだね」

「では、この部屋に『門のシール』をお貼りくだされ」

「いやいや、ホウズキさんの家に貼ってあるから。そこからで良いでしょ?」

「拙者、王なので、簡単に城を離れる事が出来ませぬ。お許しを」

「……その前に、その口調を止めない?」


いつまで武士キャラで行くんだよ。

もう良いよ。お腹一杯です。


「この部屋に『門のシール』を! なにとぞ! なにとぞー!!」

「判った、判ったから! だからその言葉は止めようね! 後、土下座も止めようね!」

「かたじけないでござる!!」


諦めて、ココに『門のシール』を設置した。

王の私室って『門のシール』を貼ってはいけない場所No1だと思うんだが。

それで思った事があるので、聞いてみる。


「『コネクト』って国で禁止と言うか監視されてるんだよね?」

「そうでござる」

「……じゃあ国は使わないの?」

「いえ、使用しているでござる」

「例えば?」

「砦に行く場合や、他国に非公式に行く場合などでござる」

「他国に行くの?」

「王城同士が繋げてあるのでござる」

「それって危険じゃない? 攻めようと思ったら、好きな時に行けるよ?」

「『門のシール』が貼ってある場所は、内側から開けられない扉になっているんでござる。

 しかも必ず城の離れた場所に設置されており、頑丈に作られているのでござる。

 扉も狭く作られており、一度に1人しか通れない造りになっているのでござる。

 常に近衛兵が常駐しており、厳しく見張られているのでござる」


なるほどね。攻め込もうにも扉から1人しか出られないならダメだな。

突破するにはムカイ団長クラスじゃないと無理か。

その前に扉が開けれないなら不可能に近いね。


「へ~、そうなんだ……ってだから、その言葉使いは止めろって!」

「見るまでは止めませぬ!」


諦めて、家まで繋げたよ……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ