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港で食事

到着は思いのほか時間がかかった。

接岸するのに、異様に時間をかけてたからだ。

通りかかった船員に話を聞いてみた。


「この船の動力は魔法石なのですよ。

 風の魔法石を使って、プロペラを回しています。

 しかしこれが厄介でしてね。ONとOFFしか出来ないんですよ。

 なので出発や海上は良いのですが、接岸が一番大変なのです」


そういう事なのね。

ONとOFFしか無いのなら、常に0かMAXしかない。

微速とか出来ないって事だ。

そりゃ慎重になるよね。時間がかかる訳だ。


12時を回った頃にやっと下船出来た。

そのまま港にある建物に入る。

どうやらこの建物が国境の役目をしているようだ。

中で手続きをして、ようやくセキハイムに入国出来た。


セキハイム。漁業と鉱業が盛んな国。

確かにこの港は大きい。今乗ってきた程度の船が何隻も泊まっている。

時間も昼な事だし、近くにあった食堂に入って昼食にしよう。


馬車は国境の役目をしている建物で預かって貰えるらしい。

まだ出発する気は無いので、預けておく。


少し歩くと、市場のような場所に出た。

丁度良いので、近くに居たオッサンに聞いてみよう。

地元の事は地元民に聞くのが一番だ。


「ちょっと良いですか?」

「ん? 何だ?」

「ここら辺で美味しい食堂はありますか?」

「おう、それなら『赤木亭』だな。あそこの魚料理は絶品だぜ!」

「ありがとうございます。行ってみます」

「おう! ちょっと戻って右に曲がった所にある、赤い看板の店だ。すぐ判るだろ」


魚料理が絶品か。良いねぇ、期待出来そうだ。

聞いた赤木亭を目指す。

それはすぐに判った。道路に面して大きい赤い看板を出してたからだ。

それには黒色で『赤木亭』と書いてある。


中に入ると、ほとんど満席になっていたが、少し待つとテーブル席が空いたのでそこに座る。

するとすぐに店員の女性が水を持ってきてくれた。


「いらっしゃい! ご注文は?」

「ええと、オススメは何ですか?」

「そうだねぇ。今日はトビタチウオが入ったから、それがオススメだね!」


あ~、船員達は早速売ったのか。

でももう食べたしなぁ。


「他には何かオススメはありますか?」

「……トビタチウオを断る客なんて初めてだね。

 他にかい? う~ん、そうだね。海鮮丼はどうだい?」

「良いですね! それにします!」


皆にも聞いたが、それで良いって事になったので5人分注文した。

しばらく待ってると、海鮮丼5人前が出てきた。

上に乗ってるのは、何かの刺身と何かの卵とエビ。

見た感じで言うなら、アジ・ヒラメ・赤身・イクラ・ウニ、そしてエビ。

これに醤油をかけて食べるそうだ。

良かった、ここでは醤油問題は起きてなさそうだ。


港でその日に上がったモノを使ってるのか、新鮮でプリプリ!

甘みもあり、それが醤油とまた合っていて箸が止まらない!

あっと言う間に食べきってしまった。

あのオッサンの言った事に間違いは無かったね。


当然、持ち帰りを20人分注文したよ。

この町にも『コネクト』の拠点が必要かも……。

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