表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
457/949

ビリヤード

薄暗い店内にはビリヤード台が4台ほど並べてある。

そしてその台の周辺にはガラの悪い冒険者風のヤツらがたむろってる。


「おう、てめぇら、よく来たな」

「いえ、よろけて入ってしまっただけですが」

「入ったからには客だ。プレイせずに帰れると思うなよ?」

「じゃあプレイします」

「おう、1回10万だからな。で、負けたらさらに10万だぞ。ハハハハ!」

「そうですか。じゃあ、やりましょうか」


……


はい、圧勝しました~。

ブレイクショットを譲ってくれたので、ブレーク9(ブレイクショットで9を落とす事)を連発してやった。

怒り狂って今にも襲い掛かりそうだったが、店内に居たボスのようなヤツが俺を知ってた。


「お前! いや、貴方は帝王!!」


この一言で店内は静まり返り、襲おうとしてたやつは土下座して謝ってきた。

……どんなうわさが流れてるのだろうか?


お金は無いとの事だったので、持ってる剣を譲ってもらった。

これで武器は入手成功。

帰ってモリタ君に無料で譲る。

「タダなんてダメです!」って言ってたけど、タダで入手したから問題無いと断っておいた。



さて、翌日。

ドッサンに捕まらない為に早めに朝食を食べて、さっさと出発。

15時くらいには王都に到着した。


とりあえず宿を取り、それから試練のダンジョンを見に行く。

試練のダンジョンって言うとさ、1000回遊べるRPGを思い出すね。


モリタ君は見つかりたくないって事なので、場所だけ聞いて出てきた。

でもすぐに発見しちゃった。

大通りを歩いて行くと、タワーみたいになってる岩山があるんだもん。

それが試練のダンジョンらしい。


周辺には武具屋と服屋と保険屋が露店を出していた。

負けたら丸裸で出されるんだから、武具屋と服屋は判る。保険屋は何故?


この保険屋。保険と言うよりも銀行の方が近い。

ダンジョンに入る前に金を預けるんだそうだ。

成功だろうと失敗だろうとダンジョンからは出てくる。

その時にお金を返すのが仕事なんだって。

成功なら1万円、失敗した場合は預けた金の一割が報酬だそうだ。

100%成功する自信があっても、お金を持って入る必要は無い。中に店など無いのだから。

地元民なら、家に置いてくれば良いけど他から来た人は預ける場所が無い。

1万円もしくは1割でお金が戻るなら無一文になるよりはマシって事。

何でも商売にするねぇ。


今から挑戦する人が現れたので、見学していく事に。

周りには同じように見学する人が多いので、飲食店が多い。

その内の1件に入り、お茶しながら見る事にした。

テラス席が用意してあって、そこからダンジョンが見れる造りになっているのでそこに座る。

挑戦者が入ってから30分ほど経過した時、ダンジョンの下3mほどが黒くなった。

さっきまでは岩の色の茶色だったのに。


「あれってどういう事だろ?」

「見て! メニューにダンジョンの説明が書いてあるわよ!」


いたせりつくせりだなぁ。

まぁ、ダンジョンのお陰で儲けてるんだから、当たり前か?


「なになに? ふむふむ。どうやら、ボスを倒すと黒くなるみたいだね」

「ふ~ん。って事は、1階のボスを倒して2階に挑戦中って事っスね?」

「そうみたいだね」


こりゃ見てても面白いな。

あっ、これを賭けてる店を発見。

黒板を見ると、この冒険者が3階で負けるってのが1番人気なんだな。

3倍か……。やってみるか?

いや、俺が賭けたら本当になる可能性が高いので、止めておこう。気の毒だ。


しばらく見てたら、3階で負けて裸で排出されてきた。

すぐに女性陣の目を隠したけどね。


俺が賭けようとしたから負けたんじゃないよね……?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ