表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
426/949

魔力を流す?

この飛翔の靴、確か魔力を使うって言ってたよね?

靴に魔力を流せば良いのか?

いや、そもそも魔力の流し方が判らない。

いや、知識としてはあるよ? でも知ってるのと実践出来るのは別でしょ?


どうしたら良いのかな?

とりあえず足の裏に力を入れてみる。

うん、何も起きない。

そりゃそうだ。それで魔力が流れるなら、歩いてるだけでMPが枯渇するわ。


次に足の裏に意識を集中してみる。

ムムムムム……あっ、なんか足の裏がかゆくなってきた。

これも失敗か~。


もしかしたら魔法のように起動するワードがあるのか?

もしそうだとしたら、ワードが判らないと使えない……。


う~ん、どうしたものか……。


悩んでると、ナミちゃんが顔を覗き込んできた。


「どうしたの? お腹痛い?」

「違うんだよ。使い方が判らなくてさ」

「使い方?」

「多分魔力を流すんだと思うけど……」

「ふーん。何で流さないの?」

「いや、何でって言われても……あれ? ナミちゃん、流し方知ってるの?!」

「知ってるよ? 何言ってるの?」


わーお、まさかの援軍が目の前に!

でも何で知ってるんだろう?


「え~と、ナミちゃん。どうやって知ったのかな?」

「レベルが上がると覚えるの。覚えたでしょ?」

「えー……」


はい、全く知りません。

現在レベル50ですが、そんな経験は1度もありませんね。

もしかして、子供の頃にレベルが上がると覚えるのか?

ほら、子供がいつの間にか色々な事が出来るようになってる、みたいな。違うか?

そうなると、大人でレベル1で放り出された俺には無理な事ですね。

これは事案ですな。アサイさんに、いやイイクラさんに聞いてみなくては!


いや、それよりも今目の前に先生が居るじゃないか!

大人に聞くよりは情けなく無いハズ!


「ナ・ナミちゃん? ちょーっと魔力の流し方を忘れたみたいなんだよねー。

 良かったら、俺に教えてくれないかなー?」

「えー? 忘れる事なんか無いでしょー?」

「ど・どうしてかなー? この間、ダンジョンで頭を打ったからからかなー?

 おかしいねー? で、教えてくれるかな?」

「しょうがないなー。教えてあげるよ」


良し! 俺、グッジョブ!!

大人としてはかなり恥ずかしいが、先々で知らないまま過ごすよりはマシなハズ!


「えっとねー。魔力の事を考えてねー。流す所に流すの!」


……恥を忍んで大人に聞けば良かったかもしれない。

ホウズキさん辺りなら、詳しく説明してくれそうだ。

何、その説明! 意味が判らないよ!


だが、ここには俺とナミちゃんしかいない。

ノートルダムにも行きたくないし。

しょうがない。言われた通りにやってみるか。


魔力の事を考える、ね。

よくあるのは丹田、ヘソの下辺りにあるって話。

想像してみたけど、何も起きない。


次に単純に魔力=MPという事で、ステータスを開いて現在の数値を見てみた。

MP:930/1330

これが現在の数値。400ほど減ってるね。

で、残ってる930を想像してみる。

そうだなぁ、判りやすくお金で考えるか。


930だから930円。うん、少し判りやすくなった。

考えるって言うから、もう少し具体的にしてみよう。

500円が1枚、100円が4枚、10円が3枚。

これで930円。あっ! 何かいい感じになってきた!


で、靴に魔力を流すんだな!

これは貯金箱を想像する。

靴にコインを入れる所があるイメージだ。

そこに10円を入れるように想像する。

あれっ? 入らないぞ?

もしかして単位がデカい? 10円を1円10枚と想像して1円を入れてみる。


あっ! 成功した!

靴が鈍く光ってる!

これが魔力を流すって事か!!


後で、同じ転生者のナグラさんにも教えてあげよう。

フフフ、ちょっと優越感!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ