戦闘開始!
「では、早速戦うか!」
「いや、作戦タイムが先だ」
「むむむ……早くしろ!!」
「あぁ、なるべく早くするよ」
って事で全員を集める。
団長は戦いたくてウズウズしてるな。落ち着いてください。
逆にミーちゃんとモリタ君はガクブル状態だ。心配無いから、こちらも落ち着いてください。
まずは、従魔との作戦タイムだ。
シロ・ガー・チョロを呼んで作戦を伝える。
「了解。5分ほど待って」
「了解した、主よ」
「了解でさぁ。任せてくだせぇ」
「頼んだよ。君達がこの作戦の肝だから。
合図したら決行ね」
よし、こちらはOK。次は仲間に作戦を説明しよう。
「スタートと同時に全員でジローを取り囲みます。
団長は正面で、ジローに走って近寄ってください」
「おう! 任せておけ!」
「あっ、戦わないで下さいね。ジローの手前3m辺りで止まって下さい」
「ぬおっ! 何故だ?!」
「巻き込まれるからです」
「巻き込まれる?」
「はい。まぁそこは気にしないでくださいな。
で、ジローにある現象が起きます。そしたら全員で攻撃です」
「私達もっスか?」
「ええ、全員で攻撃です」
「危険じゃ無いですか?」
「大丈夫だよ、モリタ君。一切危険は無いから。信用して」
「……わ・判りました。信用します」
「じゃあそういう事で」
作戦会議も終わったので、武具の点検をして時間を稼ぐ。
するとシロから「OKだよ」と言われたので、準備完了だ。
ジローはどこからともなく巨大な斧と盾を出して用意していた。
ジローの所に歩いて行って、完了を告げる。
「お待たせ。じゃあ戦おうか」
「長く待たせおって。どんな作戦を立てようと我に勝てる事は無いのだがな」
「それはどうかな?
そうそう、審判はドラゴンのタローにしてもらおう。完全な部外者だから、贔屓はしないでしょ?」
「タローを知っておるのか?!」
「ええ。呼べますかね?」
「うむ。我とトムの連名で呼べば来るだろう」
「ではお願いします」
ほどなくして、タローが現れた。
俺を見て嫌そうな顔をしたが無視だ無視。
「つまり、ワシが審判をすれば良いのだな?」
「そうです。ルールは覚えましたよね?」
「うむ。問題無い」
「じゃあ俺は皆の所に戻りますので、戻ったら開始を宣言してください」
「よかろう」
皆の所に戻り、武器を構える。
さあ、蹂躙、いや、袋叩き、いや、戦闘を始めようか。
「それでは、開始!」
タローの合図と共に、俺達は散開する。
それと同時にムカイ団長がジローに向かってダッシュ。
それを見てジローは、迎え撃とうとその場で盾を構えた。
団長が手前で急停車したのを見て、俺はシロに合図を出す!
すると、ジローの姿が消えた!
と言ってもワープしたとか、転移したのではない。
近衛アリがジローの足元を掘っていたのだ。
深さ3mの穴に落ちたジロー。
穴の大きさは直径2mほど。
ジローはそれを確認して飛び上がろうとしている。
だが、中に居た近衛アリと飛び込んだガーがそれを阻止する。
ついでに上空からはチョロが血を吸おうとウロウロ。
フフフ、完璧に策が決まったぜ。
後は俺達が上からチクチクと攻撃するだけ。
当然俺は、ミスリルのレイピア(毒付き)とドラゴンバスターで攻撃するぜ。
さあ、いつまで耐えれるかな?




