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四天王?

「武具を取り戻すとはどういう事?

 もしかして、借金の形に取られてるとか?」


これってよくあるパターンだよね。

で、主人公のお金を狙って失敗。主人公はそれを許して金を渡す。お前は良い奴だからとか言えば完璧。

最後には仲間になるのさ!


な~んて考えてたら、違いますと否定された。ちぇっ。


「僕の国には実力を試す為にあるような、変なダンジョンがあるのです」

「は? 何それ?」

「そのダンジョンは5階までしかなく、1階ごとにボスが居ます。いえ、ボスしか居ないのです」


何となく判ってきた……。

魔王城とかでの四天王とかって感じじゃないか、それ?


「ボスを倒せば次の階に進めます。5階のボスを倒せばメダルが貰えるのです。

 そのメダルを手にした者だけが、一人前と認められるのです」

「で、挑んで失敗したと?」

「……はい。しかもレベルが10しかないのに、調子に乗ってチャレンジしました……」

「うん、バカ、いや、若かったんだね」

「バカで良いです! しかも国宝級と言われる武具を黙って持って行って負けたのですから!」


うん、バカだ。

ただ、そこで疑問。


「えっと、そのダンジョン負けたらどうなるの?」

「死ぬ事はありません。怪我していても治癒されます。

 ただ、身包み剥がされますけど……」

「えっ? どういう事さ?!」

「装備していた武具全て、持っていた道具類全て、しかもアイテムボックスやマジックボックスの中身も全て没収されます」

「つまり、負ければ貧乏人になるという事?」

「はい。それどころか、笑い者ですね。服も没収ですから……」


つまりは真っ裸で放り出されると……。

しかも実力至上主義の国だろ? そりゃ笑い者になるわな。

可哀相にという目で見てたら、団長から疑問の声が出た。


「それは判ったが、取り戻すってのはどういう事だ?」

「再度挑戦し勝つと、メダルと共に没収された物が全て返して貰えるのです」

「そういう事か。では次の質問だ。その時は単独だったのかね?」

「はい。単独でした」

「例えばだが、次は多人数で行ってクリアしたとする。返してもらえるのか?」

「人による、というのが答えです」

「どういう事だ?」

「他の人も再挑戦なら返してもらえません。

 他の人が初挑戦の場合、再挑戦の者は1つだけ返してもらえます。

 ちなみに、多人数でクリアした場合、貰えるメダルは1個だけで一番活躍した人だけが貰えます」

「ふむ。では君と福田君がチームとなって挑戦したとしよう。

 おそらく、簡単にクリアするだろう。その場合福田君がメダルを貰うだろう。

 それで君は良いのかね?」

「はい。メダルが欲しいのではありません。武具を取り返したいのです」


ふ~ん、そういう事情なのね。

だが、団長は険しい顔になった。怒ってる?!


「そういう考え許せないな。福田君を利用して取り返そうという事じゃないか!

 情けないと思わないのか!!」

「思いますとも! 情けないし、恥ずかしいし……。

 それでも取り返さないといけないのです!」

「その事情を話せ!」

「はい。来月に国の生誕300周年の式典があります。

 そこでその武具を使用するのです……」

「王は知っておるのか?」

「はい。

 唆されたお前が悪い。お前が取り戻して来い。この国の人間を使う事は許さん。と」


ん? 変なワードがあったな?

唆された? どういう事だ?


「は~い、団長ストップ。

 ちょっと聞きたいのだけど、唆されたってどういう事?」


その質問にモリタ君は失言した!って顔をした。

でも聞いちゃったもんね。喋ってもらうよ?

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