表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
402/949

揉め事

助けたパーティーは毒が抜け怪我が治ったようで、話しかけてきた。

あの時出会った人がリーダーのようだ。


「助けてくれてありがとう。僕はモリタ。ギルドレベルは黄緑なんだ。

 一応このパーティーのリーダーをしている。よろしく」

「俺はこのパーティーのリーダー?の福田。ギルドレベルは黄色。よろしく!」

「何で疑問系なんだい?」

「いや、リーダーとか決めてなかったな~と思ってさ」

「そうなのか? まぁそう言っても、僕達も臨時のパーティーだから僕も仮のリーダーなんだけどさ」

「臨時? じゃあ本当は?」

「僕はソロなんだよ」

「へ~~~」


モリタと話してたら、他のメンバーもやってきてお礼を言ってきた。

その後、俺も入れてモリタと話し合いに。


「福田さんはこの後どうするんですか?」

「この階の採掘場所に行く予定かな?」

「……そうなんですか。モリタはどうする?」

「どうするって?」

「依頼だよ。お前が取ってきたじゃないか。

 俺達は落とし穴に落ちたヤツを助けに行こうと思う。助けた後は一旦帰るぞ?」

「じゃあ俺も行くよ」

「いや、お前は依頼を完遂しに行った方が良いんじゃないか?

 これを完遂すればギルドレベルが上がるんだろ?」

「そうだけど、俺も助けに行くよ!」

「アイツはそう簡単に死なないさ。気にするなよ。

 それよりも福田さん達が採掘場所に行くって行ってるんだ。同行させてもらえば良いじゃないか。

 どうですか、福田さん?」

「えっ? 別に良いけどさ。助けに行くのを手伝わなくて良いの?」

「こっちは大丈夫ですよ。4階ですし。3人でもなんとかなります」

「でも!」

「良いから。黄色になりたかったんだろ?

 これを失敗すると、また遠ざかるんだぞ?」


なにやらもめてるなぁ。

えっと、モリタは黄色になりたい。でも助けにも行きたい。

他のメンバーは、依頼は失敗でも助けに行く。モリタはソロで依頼を完遂しろ。

って事か。


う~ん、俺に言わせれば、もめてる時間があるなら全員で助けに行けば良いと思うんだが。

どちらも相手を思いやって話してるから、平行線なんだよね。


あぁ! もう鬱陶しいわ!

俺はこいつらに「スリープ」の魔法を使う。

するとすぐに眠ってしまった。怪我の回復後だったからか、効きが早い。


「ちょっと! 眠らせてどうするのよ?!」

「いや、うるさかったから」

「そういう問題じゃないでしょ!」

「落ちた人の事だろ? 俺が助けに行ってくるよ。

 マップがあるからすぐに発見出来るからね」

「同行じゃダメなの?」

「マップの事は知られない方が良くない?」

「……まあ、確かに」

「皆はここで待っててよ」

「1人で大丈夫なの?」

「いや、1人じゃ行かないよ。ほらチョロとガーが一緒だから。

 いざとなればトムさんを呼べば」

「そうね。じゃあ待ってるわ」

「あっ、そいつらにまたスリープかけといて。起きたらうるさいし」

「了解。じゃあ、ヒヨは預かっておくわ」

「あっ、そうそう。帰りは『コネクト』使うから。これ持ってて」


俺は転移板をナグラさんに渡して、待機してたチョロとガーと一緒に4階へ向かう。

移動はガーに乗せてもらった。

チョロはマップを見ながら誘導だ。

従魔同士は喋らなくても伝わるようで、あっと言う間に4階に到着。

動かない黄色い点が1つあったので、そこを目指す。

5分ほどで到着したので、陰からこっそりとスリープを使う。

眠った所を確保。うん、足を骨折してるようだ。


さて、帰るか。

転移板をチョロに預けて『コネクト』で皆の所に戻る。

後はチョロを呼び出して回収完了!


見られたくない事だらけだね。眠らせて正解!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ