5階の情報
翌日。
ヒタキさんの評価は、まさかのB判定だった!
A~Eの5段階評価で上から2番目だと……?!
何があったのだ?!
こうなったら直接聞いてみようじゃないか!
「ミーちゃん、何があったんだ?」
「……何もないさ。……自分の愚かさに……気づいただけだ……よ」
うん、震えながら言われても説得力無いわ~。
トラウマになるくらいの、説得言う名の何かが有ったに違いない。
元々出来る人物なハズだもん。きっかけが何であれ、良かったとしておこう。
勿論、後でムカイ団長には聞くつもりだけど。
さて、今日は5階から探索スタートだ。
5階の情報は以下の通り。
・・・5~6階(草原迷宮)・・・
ゴースト
レベル15~20
物理攻撃が効きにくい。
憑いてるモノがあり、それを壊すと簡単に倒せる。
ノーマルドロップ「1000円」
レアドロップ「5000円」
スケルトン
レベル2~??
ダンジョンで死んだ人間が素材。
元の人間のレベルと技能を持っている。
バラバラにしてもすぐ元に戻る。
骨は破壊すれば戻らない。頭蓋骨が弱点。
ドロップ「0円~??(死んだ時に持っていたお金)」
レアドロップ「無の魔法石」
ミミック
レベル10~20
見た目は木箱。たまに宝箱のようなのも。
実は貝の仲間。開けるとカメレオンのような舌で獲物を中に取り込む。
弱点は貝柱。切ると開けっ放しになるので倒すのは簡単。
陸上の貝だけに、ほとんど移動する事は無い。
ノーマルドロップ「アサリ貝」
レアドロップ「真珠」
・・・・・・・・・・・・・
ここから迷路ではなく迷宮になっている。
迷宮とは『罠がある迷路』の事だと。注意書きがあった。
知らないモンスターは、ミミックだね。
ゲームでも変な生態だと思ってたんだよね。
まさか貝の仲間だったとはねぇ。
それなら箱が生き物なのも判る。箱=殻なのだろう。
何故箱なのか。それは擬態の意味もあるのだろうと推測出来る。
ダンジョンで生きる為には擬態が必要だったのだろう。で、そういう風に進化した。
モンスターに進化とか関係あるのかは知らないけど……。
しかし、ミミックのドロップがアサリってどうなのよ?
海でもないのにさぁ。
食べたいので、積極的には狩る予定だが。
でも移動しないのなら、居るのをわざわざ探して狩らないとダメか~。
運を使えばリポップするかな?
アサリの為に運を使うのか?という問題もあるけど。
それよりもだ。この階には採掘ポイントがある。
団長に聞いたのもあるが、ギルドのボードに書いてあったのを覚えている。
確か『5階で取れる魔石を10個』だったハズだ。
これには興味があるので、今回はしっかりチェックしたいと考えてる。
「この階の採掘ポイントはどこら辺ですか?」
そう言って団長にマップを見せる。
すると右縁の方の1点を指差した。
「ここら辺ですな。採掘ポイントは変わらないんですよ。
ただ、そこに行くまでのルートが変化するので大変なのですが」
「そりゃ大変ですね」
「なので採掘する者は、そこで夜までひたすら採掘するのですよ。
深夜2時になれば迷路の入り口に戻してもらえますからね。
迷路の入り口ならモンスターも出ませんし。
それからまた次の階の迷路に少しだけ入り、夜を待つのです。
これを繰り返して外に出るのが、彼らの方法ですね」
「なるほど。追い出されるのを利用しているんですね。
眠いだろうけど、歩いて戻るより安全で楽だ」
上手い事考えてるなぁ。
長年の知恵なんだろうね。
ダンジョンマスターも、そんな使い方されるとは思ってなかっただろうな。
まぁ、ここのダンジョンは最上層にまで来られなければ、どうでも良いのかもしれないが。
じゃあ、検索開始と行こうか!




