表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/949

抽選

宝くじの抽選会場は結構込み合っている。

各々が宝くじを手に、抽選はまだかと待ち望んでソワソワ。

俺もアイテムボックスから宝くじを出して手にしておこう。


んん? これ、よく見ると、『宝くじ(交換補助券)』と書いてある……。

詳しく読むと『10枚で宝くじ1枚と交換できます』だと?!

なんてセコい手を使うんだエンドウ!!


手持ちの補助券は115枚。

全部交換してもらい、11枚の宝くじを手に入れた。

補助券5枚はいらないから、交換所の近くにいた女性にあげよう。

丁度5枚足りなかったそうで、感謝されたよ。

俺もいらないものを処分出来たので、WINWINと言えるね。


俺の宝くじは『ぬ-175』~『ぬ-185』。

……どういう仕組みなのだろう?

カンダさんに聞くか? いや、キジマさんに聞こう。


「この宝くじの抽選方法って知ってる?」

「知ってますよ。ステージ上に2つ、金網で出来ている球体があるじゃないですか」


あっ、あれは知ってる。ビンゴで使うヤツだ。


「まず左の球体を回します。そうすると文字の書いてある玉が一つ出てきます。

 その文字が当たりの文字になります。

 福田さんの場合は、『ぬ』が出れば当たりに近づきますね」


昔の富札方法だな。槍では刺さないけど。


「次に右の球体を回します。こちらからは数字の書いてある玉が出てきます。

 福田さんの175~185の数字が出れば当たりになります。

 つまり、左右の玉に書いてあるものが完全一致したら当たりです」

「判りやすい説明、ありがとう」

「いえいえ。ちなみに景品は1~5等まであり、5等から抽選します。

 出た玉は戻すので、奇跡的に同じ文字・数字が出て2度当たる可能性もあるそうですよ」

「へ~、それはすごいな。過去に当たった人っているのかな?」

「1人だけいるらしいですね」


凄いなぁ。強運の持ち主がいたんだね。

俺はそうならないようにしないとね。また変な名前付けられるから。


「ところで景品は何か知ってる?」

「先ほどチラシを貰ってきました」


なんて使える人なんだ!

でもカンダの彼女。ケッ!


今回の宝くじの景品は、

1等:鑑定の眼鏡…1個

2等:運気底上げのイヤリング…1個

3等:「髪神温泉」ペア旅行券…5枚

4等:10万円分のカード…10枚

5等:選べるカタログ(5万円)…10枚

となっていた。

欲しいのは1等と3等だ!

特に1等の鑑定の眼鏡は欲しい! すごく便利だと思う!

どおりで商人っぽい人が会場に多いと思ったよ。これが目当てなのか……。

3等も悪くない。

髪に効く温泉で、往復移動費・宿泊費(1泊)が出るそうな。

会場には商人と同じくらい、薄い人が多い。何が薄いかは察せ!

ペアチケットなので、当てた場合は相手を探さないと……。ウエダ? 男と2人旅なんてイヤだ!

とりあえず3等までは当たらなくてもいいや。


ステージに司会者が出てきたので、そろそろ始まるようだ。


「早速、第257回宝くじ抽選会を始めま~す!!」

ワー、パチパチパチ

「本日は帝王も参加してますよ~! 皆さん、景品は一つ少ないと思っててくださいね~!」


なんて事を言うんですか、司会のお姉さん!!


「ギャー!!」「マヂか?!」「別枠にしろよ!!」「詐欺だ!!」「ヒドイ!!」

「人でなし!!」「フサフサのくせに!!」「ハゲロハゲロハゲロ…」「高く売りつけてやる!!」

「今度の商売に支障が……」「すでに強運のくせにまだ上げる気か?!」「モゲろ!!」


周りの人からの罵声がヒドい。

罵声だけでなく、呪いや恨み、悲壮感が漂っているモノまであるのだが。

しかし、誰だ! モゲろなんていったヤツは! 俺はリア充じゃないぞ?!


「帝王さんには、スペシャルゲストとしてステージに上がってもらいましょう!!」


何でだよ!!


俺の抵抗も空しく、周囲の人間によってステージに上げられてしまった……。

抵抗出来ない自分が悲しい。ちゃんとレベル上げしよう……。

題名に偽りあり…。

次回こそ抽選します!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ