表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
339/949

メイド

馬車の改造はあっという間に終わった。

隠し金庫として使ってる所の隣の席、ここのしたが空いてるのでそこに設置してもらった。

何か魔方陣っぽい物を書いた紙を張って終わり、という簡単な作業。

その紙を持ってれば誰でも設置可能じゃん!

一応その紙に使用者が全員魔力を通す事で、登録が完了して使えるようになるそうな。

良いなぁ、その紙。ノートルダムに行くと入手可能かな?

今度聞いてみよう。


……今度聞いてみようと考える事が多い気がする。

そして、聞いてない事が多いんじゃないか?

やはりメモが必要だな。

スマホに入ってるスケジュールとか欲しいなぁ。


それで思い出したが、明日はイイクラさんに会いに行く日じゃなかったか?

確か2日後の9時って言ったような気が……。

危ない、忘れる所だったよ。

じゃあ昼から騎士を迎えに行こう。


これも忘れないように、今の内に『メール』を送っておこう。

『明日の昼から同行するという騎士の人を迎えに行きます。門を使うので私室でお願いします』

こんな内容で良いだろう。

送った事に安心してると、すぐに返事が来た。

内容は簡単に『了解です』だった。

ネモト卿も慣れてきたのかね?




買い物も馬車の改造も終わったので、王都の家に帰る。

家に帰ると、メイドさんから相談事があると告げられた。何だろう?


「すみません。本来ならこんな話をするのはダメなんですけど……」

「ん? 何? 変な話なの?」

「変では無いのですが、何と言いますか……」

「聞かないと何とも言えないなぁ。まぁ、話してみてよ」

「はい。あっ、後、ヒタキさんには内緒でお願いします」

「了解。了解。んで?」

「あの~、メイドを1人雇ってもらいたいのです」


なんだ、そんな事か。

建物の広さの割に、人の数が足りないのかな?

無駄に広いもんな、この家。


「人手が足りない?」

「いえっ! そういう事では無いのです!」


あれっ? 違った?

じゃあ何なのだろう?


「実は友人もメイドをしていたのですが、クビになりまして……。

 このままでは生活出来ないのでココで雇ってもらえないかと……」

「クビになった?! 何をしたの?!」

「何もしてません! 正確にはクビになったと言うよりも、仕えていた家が無くなったのです」

「無くなった?! 火事?!」

「違うのです。当主が何かをしていたらしく、お家が取り潰しになったらしいのです」


あ~、何となく判った気がする。

あれだ、ノートルダム関連かサイラス国関連だ。

確か両方で2件ほど貴族が罰せられたハズ。

それでじゃないだろうか。

う~ん、直接は俺と関係ないけど、間接的には俺が関係する話だなぁ。

取り潰しになったのは自業自得だけどさ。


「そういう事なら雇っても良いけど、うちで大丈夫なの?」

「こんな良い職場はありません!

 これを言ってはアレかも知れませんが、福田さんとかほとんど居ないし。楽なんです!

 居られない間はキッチンやお風呂とか使わせてもらえますし!」


うん、ぶっちゃけ過ぎだね。

確かにそう聞くと楽な職場に思えるわ。

そこに雇わせようとは、なかなか良い根性してるな、このメイド。

楽な上にメイドが増えれば、さらに楽になるだろうね。

まあ、俺が給料払ってないので別に良いけどさ。


「じゃあ雇うよ。ところで給料とかどうなってるの?」

「給料ですか? ヒタキさんが月に1度、明細を書いてメイドギルドに持って行きます。

 その帰りに給料を持って帰って来るのです。何か問題が?」

「いや、問題は無いよ?」


そうなってたのか。

多分メイドギルドはその明細を王宮に持っていくんだろうな。

で、ネモト卿がそれを処理するのだろう。


「じゃあ明日からでもお願いするよ。

 ヒタキさんには俺から話しておくから。

 あぁ、心配しなくてもメイドから頼まれたとか言わないから。

 そうだなぁ……町で拾ったって言うわ」

「ネコやイヌじゃないんですけど……」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ