情報管理
「えっと~、何か問題が?」
「ジローはね、あっミノタウロスはジローって名前なんだけど、ムカツクのよっ!」
うん、さっぱり判りません。
それと、命名は誰なんでしょうか?
タローとジロー。安直だと思うのですが。
「何がムカツクのさ?」
「アイツは『牛こそ最強の動物だ!』って言うのよ! 違うでしょ! 馬でしょ!」
はい。人類には理解出来ない話のようですね。
人類から見れば五十歩百歩の内容です。
「向こうの言い分は?」
「牛はツノもあるし、乳も飲めるし、肉もウマいってさ! バカじゃないの!」
まぁねぇ。ツノはともかく、食えるって言うのはどうかと思う。
「馬は足も速いし、従順だし、それに肉もウマいわよ!
馬の方が上よね! ねっ!」
おい、お前もか。
一応眷属(?)なんだから、食えるって言うのは止めなさいよ。
あっ、判った。同属嫌悪ってヤツだな。
似てるから認めたくないって事だ。
「まあまあ、どちらが上って事は置いといて。
タローだっけ? 連絡は取ってもらえるんですかね?」
「はぁはぁ……。ん? タロー? あぁ、連絡してあげるわよ。どうすれば良い? 1階に来てもらう?」
「ありがたいけど、却下で。そんな事したら、ダンジョンがパニックになるわ!」
「じゃあ降りるの? 50階まであるわよ?」
「……50階かよ」
「そもそも、調べるって言ってたけど何を調べるの?
タローに聞けば判る事なの?」
あぁ、その辺は説明してなかったな。
俺はニーベル国から依頼された内容を説明した。
「それなら、イイクラに聞きなさいよ」
「えっ? 何で?」
「この世界の情報の全てを持ってるわよ?」
「マジでっ?!」
「そうじゃなきゃ、死んだ物や者の管理なんか出来る訳無いでしょ?」
「なるほど! でも、教えてくれるかねぇ?」
「それくらいの情報なら大丈夫じゃない?
別に個人情報とかじゃないんだしさ。 まあ、貴方になら個人情報も流しそうだけど」
素晴らしい情報を手に入れたぜ!
もし貰えるのならば、ダンジョンに行かずにコンプリート可能だ!
個人情報は必要無いですよ。
あぁ、でも気になる人は何人か居るなぁ……。いやいや、犯罪でしょう!
「じゃあ、イイクラさんに頼もうかな」
「そうしたら良いわ。
その方がタローの精神の為にもね良いし。ジローに連絡しなくて良いし」
「何か、後半のが本音の気がするけど……」
「気のせいよ!」
まぁ、いいけどさ。
これで行かなくて良いね……あっ、ヤベぇ。
大事な事思い出した……。
そういえば、同行者が居るんだった!
1回も行かずに全部を知ってるってバレたら問題だろうな。
どうしよう。
……うん、しょうがない。行くとするか。
いや、情報は貰いますよ。それを元に検証すれば良いんだしさ。
それにその情報を見て、従魔にしたいのが居れば捕まえに行かなきゃね!
ポケ○ン、ゲットだぜ! って、やりに行かなきゃ!!




