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魔改造

「まず立地ですが、東門寄りの中央に近い場所です。

 メインの道路から1本入った所ですのでなかなか良い所だと思います。」


東門寄りか。

なぜ中央に近い場所なのかと思ったが、サガワさんによると中央が住居場所になってるそうだ。

確かにホテルも俺の家も中央付近にあるね。門に近いほどギャンブルの店が多いし。

万が一攻め込まれた時の事を考えれば、中央に住居があった方が良い。


「建物ですが、一戸建て・3LDK・トイレ付き・風呂と庭無し、ですね。

 まあ普通ですね」


風呂は水を沢山使うので、無いのが一般的だそうだ。

魔法道具が必要になるから、高くなるらしい。

近くに銭湯があるらしいので問題無いってさ。

まぁ、風呂はうちのを使えば良いじゃないか?

どうせ『門のシール』は貼るし(笑)


結婚祝いで風呂を贈っても良いしね。

うん、良い考えだ。そうしよう。


「サガワさん、改築出来る人知りませんか? 大工さんとか左官さんとか」

「手配出来ますよ。何か?」

「その家を改造して、風呂とか付けようかな、と」

「なるほど。手配しましょう」

「福田さん! 何を言ってるんですか!」

「いやいや、結婚祝いだよ。気にしない気にしない。

 なんならメイドさんも置く? 雇えるけど?」

「必要ありませんよ! 普通の家にはメイドとか執事とか居ませんからね!」

「いや、ヒタキさんが言ってたじゃん。旅とか出てる時は家の面倒を見る人が必要って」

「……じゃあ、その時だけお願いします」

「了解」


「それで福田さん。どのように改造いや改築しますか?」

「そうですねぇ、風呂は設置するでしょ。ついでに魔法道具を設置して水とお湯が使い放題に。

 どんなトイレか知らないけど、トイレも最新の水洗トイレにしましょうか」

「良いですね。他には?」

「どうせ魔法道具を付けるなら、照明も魔法道具のにしましょう!」

「そこまでするならキッチンも魔法道具仕様にしますか!」

「良いですねぇ! それで行きましょう!」

「こうなったらセキュリティも付けましょうか!

 最近新しい魔法道具が開発されたのですよ。

 何でも、鍵をこじ開けようとしたり窓を開けようとしたら催眠ガスが出るそうです」

「面白そうですね! あっ、でもセキュリティについては考えがあるんですよ」

「ほう。それはどんな?」

「俺の従魔に馬車を守るスライムが居るんですけど、アレを住まわせたらどうかと」

「興味ありますね。そうするとどうなるのでしょうか?」

「まず物理攻撃は壁を作って阻止します。無理に壁を突破しようとすると催眠ガスのような物が出ます。

 個体にもよると思いますが、レベルは35くらいあるので簡単には進入出来ないと思いますよ。

 何が良いって、生き物なので個別認証が可能という事ですね!

 留守に知り合いが来ても大丈夫です!

 生き物なので、食料は必要ですけどね」

「それは凄い! うちのホテルにも導入したいですねぇ!」

「まぁ、まずは従魔にしなきゃいけないんですけどね。

 完成までに探して従魔にしてきますよ」

「ではセキュリティはそれで行きましょう。

 セキュリティのモデルハウスですねぇ。上手く行ったらうちでも導入を検討します!」

「俺の家のハズなのに……」


カンダさんは無視して、改造話に盛り上がってしまった。

いや~、自分が住まない家だもん。色々試したいよね。

匠の技によって「素晴らしく生まれ変わりました」みたいにしたい。某テレビ番組のように。

あれとは違って便利さを追求した造りだぜ!


さて、今気づいたのだが。

カンダさん、プロポーズしてないよね?

返事は判ってるけど、それじゃあダメじゃない?

後、指輪! 聞いたら買ってないってさ!


「ダメじゃないか!」

「流れでそうなったのに準備してる訳無いじゃないですか……」

「うっ、確かにそうだったかも……」

「私が準備しましょう!」

「えっ? サガワさん、どうにかなるんですか?!」

「えぇ、知り合いに頼めばどうにでもなります。ちょっと今から行ってきますよ!」

「じゃあお願いします! お金は後で払いますから!」


表に馬車を待たせてたようで、そのままサガワさんは行ってしまった。

相変わらずフットワークの軽い人だ。

後は帰って来るのを待って、プロポーズだね。

カンダさん、急展開にポケーっとしてないで準備準備!

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