表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
303/949

レース

厩舎にはサガワさんが所有している犬が3頭も居た。

これからレースに出るのが1頭。他のは終わったらしい。

さすがにレースに出る犬には近寄れない。厩舎の人にも止められるだろう。

傷つけたりして不正する輩もいるからねぇ。

そんなヤツには倍返しだ!


終わった2頭には会わせてくれるらしいので、厩務員の人に付いていく。

そこに居たのはドーベルマンのような犬と、ダックスフンドのような犬だった。


厩務員さんによると、レースによって出る犬の種類が違うらしいです。

競馬で言うなら、ドーベルマンは普通の芝のレース。

ダックスフンドは障害レースだそうだ。

障害レースと言っても2種類あるそうで、馬のように飛越をするのが1つ。

もう1つは運動会の障害物レースのような物らしい。

ダックスフンドは後者なんだとか。

へ~、見たかったなぁ。


ドーベルマンは近づくと唸り出した。

さすがにナウ○カのように、咬まれて「ほら、怖くない」なんて出来ないわ。

ヘタすりゃ殺されるからね。

しょうがないので、ダックスフンドに近づいた。


こちらはシッポを振って歓迎してくれている!

おぉ~、可愛い!

撫ぜまくってると、ウエダさんがこちらにやって来た。


「可愛がってる所、悪いんだけどよ、そろそろサガワさん所有の犬のレースが始まるぜ?」

「マジか?! くっ、どちらも捨てがたい!!」

「レース見てから、もう1回くれば良いじゃねぇか」

「……名残惜しいがそうしよう」


ウエダさんは手に新聞のような物を持っていた。

それには馬柱ならぬ、犬柱でも書いてあるのかな?


「それで、サガワさんの犬はどれだい?」

「くっくっく、これ見りゃすぐ判るぜ」

「うん? どれどれ?」


ウエダさんの持っていた新聞のような物を受け取る。


「何レースに出走なんだ?」

「第9Rだな」

「9ね」


9レースの欄を見る。

ふ~ん、8頭立てなのか。

んん?! もしかしてこの犬か?!


「も・もしかして……」

「そう! 『フクダテイオウ』! それがサガワさんの犬さ!」


これは恥ずかしい!! 言って変更してもらわなければ!!

犬の名前って変更出来るのかな?

いや、何とかしてもらおう!


「まあまあ、それよりも投票券を買わないとな」

「くそっ、他人事だと思って! 今度、サガワさんに『ウエダイエロー』って名前で登録してもらうからな!」

「すまん、それは許してくれ……」

「ちっ、まあいい、で馬券、いや、投票券だったな。オッズはどうなってんだ?」

「今の所、サガワさんの犬は2番人気だな」

「1番人気は?」

「5連勝してる『イッキウチ』って犬だ。単勝1.1倍だとよ」

「サガワさんの犬は?」

「単勝6.2倍だな」


2番人気で6.2倍か。他の犬は20倍以上だから、2強の争いか。

イッキウチが居なきゃ、1番人気だったろうになぁ。

じゃあ、俺が応援しよう!


「じゃあ、単勝に100万だ!」

「マジか?! じゃあ俺も乗るとしよう! 10万賭けるぜ!」

「カンダさんはどうする?」

「じゃあ私も。20万賭けますか」


3人で130万を単勝にツッコんだ!

よし! 後は『サガワさんの犬が勝ちますように!!』と願う!

しばらく使ってなかったけど、今日は解禁しちゃうぞ!!



レースは期待通りサガワさんの犬が1着になった。

これで620万ゲットだぜ!


って思ったら、130万もツッコんだせいで、オッズが変わってて2倍丁度だった……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ