組み合わせ
結局皆で考える事にした。
で、全員に紙を配り、何でも良いから閃いた事を書いてもらう。
ナグラさんは素晴らしい作戦を考えていた。
それは、ゲームで出てきた魔法を利用するという事!
なるほど、それなら効果も知ってるし、イメージしやすいね!
それを一生懸命思い出しては紙に書いている。
ある程度時間も経ったので、そろそろ発表といこう。
となったのだが、やはり有効なアイデアは出なかった……。
唯一便利そうなのが、「紙に書いた物を消す魔法」だった。
確かに便利そうだ。エコだね! ただ、既にある汚れを落とす魔法で代用出来そうなのが難点。
期待のナグラさんは、ドラ○エの魔法を書いていた。
『攻撃力を上げる・守備力を上げる・敵の攻撃力を下げる・敵の守備力を下げる』、この辺は無理だね。
どうやったら良いか全く判らない。
『即死・何が起きるか判らない・重力で潰す・敵の魔力を吸う・結界・死者蘇生』、こんなの不可能だ!
出来そうなのは『雷を落とす・眠らせる・敵をワープさせる・盾を大きくする』、って所か?
『雷を落とす』ってのは簡単そうだよね。でも、もう登録されてそう。
『眠らせる』ってのは、脳のどこかを刺激? それが出来るなら脳に攻撃した方が早いな。
『敵をワープさせる』ってのは、コネクトの応用で出来そう。仕組みがさっぱり判らないから作れないけど。
『盾を大きくする』ってのは簡単そうだ。周りの土を集めて付着させればOKじゃない?
ただ、それをしたからどうだって気もする。重くなって不利じゃない?
攻撃を防ぐ為ならウォール系の魔法を使えば済みそうだしさ。
う~ん、結局良いアイデアが出ないなぁ。
悩んでいると、カンダさんが珍しく良い発言をしてきた。
「今ある魔法をちょっとイジるのはダメですかね?」
「どういう事?」
「ほら、俺って魔力少ないじゃないですか。なので魔力が10必要な魔法を、威力を抑えて5で済むとか」
「う~ん、作る過程を聞いたけど、使用する魔力を少なくするのは無理っぽかったなぁ」
「そうですか。減れば同時に使えて便利そうだったのになぁ」
「ん? 同時に使う? それだー!!」
「えっ? 何?」
「今覚えてる魔法を2つ足せば新しい魔法になるんじゃないかな?
習ったんだけど、ウォーターとローアを組み合わせてコールドっていうのを作ったらしいんだ。
この方法で何か出来るんじゃないかな?」
「そういう事か! じゃあ今覚えてる魔法とその特徴を書いてよ!」
「了解!」
って事で、今覚えてる魔法を書き出した。
効果を忘れてるのは、本を出して調べたよ。
結果はこうだ。
明かりを灯す:ライト
水を生み出す:ウォーター
火を生み出す:ファイア
水を凍らせる:フリーズ
温度を下げる:ローア
温度を上げる:ヒート
時間を知る:タイム
穴を掘る:アース
火の矢を出す:ファイヤーアロー
氷の矢を出す:フリーズアロー
火で壁を作る:ファイヤーウォール
氷で壁を作る:フリーズウォール
土で壁を作る:アースウォール
夜目が利くようになる:ナイトアイズ
一時的に視力を上げる:ロングサイト
空気を送る:エアサプライ
空腹感を抑える:サティエティ
速さを上げる:クイック
霧を出す:フォグ
超音波で解析する:レーダー
書いて判ったけど、足す事で何かなりそうなのが少ないなぁ。
それでも全員で考えれば少しはアイデアが出た。
アース+アースウォール=落とし穴が作れないか?
エアサプライ+ヒート=ドライヤーに出来ないか?
エアサプライ+ファイア=火の温度が上がらないか?
アース系+アロー系=土の矢や地面に針とか出来ないか?
ライト+タイム=時間になったら明かりが点くように出来ないか?
こんな感じだ。
折角閃いたので、明日にもコレを持ってホウズキさんの所に行ってみよう!!
やっと仕事が一段落しました。




