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ノートルダム王都

結局、俺は何も聞かなかった事にしました。

別に国相手に戦争するつもりなんか無いし? 俺、王様じゃ無いし?

逃げるように家に帰ったよ。


家には新しい武器が置いてあった。

牙で作った剣だ。その名もドラゴンバスター。倒してないんですけど?

ナグラさん命名らしいです。

確かにRPGとかでは定番っぽい名前だけどさ。

この剣持っててもレベル150のドラゴンを倒せるとは思えないんだが。


武器のエンチャントは無事に終わったそうだ。

と言っても付け替えるだけなのだが。

で、前に使ってたミスリルの剣は、エンチャント代として置いて来たらしい。

持っていても意味が無いので、問題無いね。




旅に戻って2日、もうすぐノートルダムの王都に到着する!

思えば長かったなぁ……。

すぐに着くからと寄り道しようと考えたのが原因だね。

寄り道は帰りにするべきだね。


王都へは外交官特権でスルリと入る事が出来た。

荷物チェックなんかも当然無し。

馬車の中もチラリと見て人数を確認しただけだった。

これだけ甘いなら、そりゃ犯罪に走るヤツが出ても不思議じゃないわ!


王都での住まいは、宿ではなく大使館になる。

各国の大使館が集まる場所があり、そこにニーベル国のもあるらしい。

城からは離れた場所にあるのだが、城になんか行かないので問題無し。

それよりも市場などに近いのが嬉しい! 色々と買い物したいしね。


後、ここ王都には、魔法の学校があるらしい。

何でソレを知ったかと言うと、大使館に勤めている人から教えてもらったからだ。

何でもハズキ君を体験入学させる予定になってるそうだ。

で、俺達は護衛として付いて行けと、王様からの命令があったみたい。

だが、護衛というのはあくまで名目で、見に行けるように計らってくれたらしい。

ありがたい。多分ネモト卿かヌマタ卿の計らいだろう。


俺達の目的は中級以上の魔法を覚える事だったからね。

その学校に本があれば目的達成だ!

まぁ、町に売ってればそれで良いんだけど、授業にも興味ある。


翌日、朝から学校に行く事になってるのでちゃんと準備をする。

さすがに忘れ物をしたからと『コネクト』で帰る訳にも行かないからね。

馬車で10分程進むと、木造2階建ての校舎が見えてきた。

なんか昭和って感じだなぁ。城みたいとか広くて迷うとか無いわ。


ちょっとがっかりした。

ラノベのように、いきなり生徒に絡まれるとか無かったから。

まあそんな事する生徒なんていないよね。知らない人が来たら、普通は警備員なり先生なりを呼ぶもんだ。

誰も来ないし誰もいないので、校長室が判らないけどさ……。


「まずは校長室に行って挨拶だよね? 何処だろ?」

「こっちだよー!」

「えっ? ハズキ君、知ってるの?」

「うん! 去年も来たもん!」


なんと2回目だったのか。

去年は王達が会議でノートルダムを訪れたようで、それにオマケでついて来てたらしい。

で、ヒマって言ったらここに2日間だけ入学したそうだ。

その2日間とも校長室に来たので、そこだけは覚えたと。勉強は?


という事で、ハズキ君の案内で校長室に向かった。

校長室は校舎の1階の一番奥にあった。こりゃ覚えられるわ。

ノックをすると、どうぞと返事があったので扉を開ける。

そこには美しい女性の校長が! なんて事は無く、頭をバーコードにした昔の総理大臣のような校長が居た。


「ようこそ、ノートルダム魔法学校へ!」


そう言いながら、握手をしてくる校長。

えらくフレンドリーな人だなぁ。校長っていう威厳が無い。

ちょっとこの学校、不安になってきた……。

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