職人?
『モンスターに出会わないように』と願ったけど、これじゃあマズいかな?
じゃあ変更して『変更で、1匹だけ弱いモンスターと会いたい』と願った。
運を無駄に1使ったけどしょうがないね。
いつものように勘で迷路を進んでいると、ゴブリンがペンキの缶とハケを持って現れた!
何だろう、塗装の仕事に行く人に見えるわ……。
そのまま襲ってきたので、全員でボコボコにした。お仕事中スミマセンね。
すると、モンスターは消えたがペンキの缶とハケは残った。
どうやら正解なのか?
一応それらを持って移動する事5分。
扉が一つ出現した。
扉の色は赤……。
「あ~あ、結局関係無かったのか?」
「待ってよ! 私の素晴らしい閃きに文句あるの?!」
「だって赤い扉あるじゃん」
「こ・これは……そう! この扉は赤じゃなくて朱色よ!」
「……まあそう言われれば確かに朱色っぽいけどさぁ。でも赤と言われれば赤だよ?」
「朱色と赤は違うの!! このペンキの色が赤なの!!」
う~ん、どうしようか?
勘が「この扉で正解」と言ってる気がするのだが。
ただ、このまま開けて入るのが正解なのか、赤色に塗るのが正解なのかは判らない。
実験で開けたら良いと考えたけど、空けた途端に吸い込まれたりしたらイヤじゃん?
「他の扉を探すのはどうっスか?」
「う~ん、これが当たりっぽいんだよなぁ」
「よろしいですか?」
「なんでしょうか、ヒタキさん」
「福田様はこの扉が当たりだと思われている。ナグラさんはペンキで塗るのが正解と考えている。
では、この扉を塗ってはどうでしょうか?
どちらの考えが正解でも、正解ルートには変わりないのではないでしょうか?」
「……確かに。正解を当てるのが大事じゃないもんな。進む事が重要だもん。よし、そうしよう」
「……ちょっと納得出来ないけど、シロの為にも進む事を優先しましょう」
朱色(?)の扉をペンキで赤色に塗った。
途中でペンキが足りなくなったので、追加でもう1匹倒してきたけど。
このペンキは速乾性だったらしく、塗った後すぐに触れても手に付くことは無かった。
途中から綺麗に塗る事に目的が変わってきた気がする……。
こういうのってムラがあると綺麗にしたくなるよね?
なんとか納得のいく塗装が出来たので、覚悟を決めて扉を開けた。
扉の向こうは、ココに来る時に使ってもらった『コネクト』っぽい灰色のヤツになってた。
どこかに転送されるのだろうか?
もし不正解だった場合はスタート地点に戻されるとか?
先が判らないのは不安だけどしょうがない!
意を決して俺がまず飛び込んだ!
出た所は、入り口とかではなくただの通路だった。
壁の張り紙には『クリア』とだけ書いてある。
どうやら成功のようだ。
全員がくぐったら門は消えてしまった。消えた後は壁になり、こちらは行き止まりだ。
とっとと進めという事なのだろう。
自分の閃きが合っていたとナグラさんがドヤ顔をしているのがウザい。
まぁ、それで静かになるなら良いけどさ。
通路を進むと、新たな扉があった。
ここ以外に行く所が無いので、扉を開けて中に入る。
入った部屋にはゴンドラのようなBOXがあった。
コレに乗れと指示が書いてある。エレベーターなのだろうか?
全員が乗り込むと自動的に扉が閉まった。
そのまま上に移動していく。やはりエレベーターか。
だが、上がった先は次の試練だった!
ゴンドラの正面に赤い直径10cmくらいのボタンが現れ、横には同じようにゴンドラに乗っている人がいる!
よく見れば、同じゴンドラが5台もあるじゃないか!
正面には白い壁があり、そこに文字が表示された。
『今からクイズが出ます。早押し問題です。
正解すると一つ上がりますが、不正解をすると一つ下がります。
一番下にいる状態で不正解だと、1回休みになります。
早く一番上に到達したチームが勝ちとなります。
答えが判った人は手元の赤いボタンを押してください。
押してから回答するまでのタイムは5秒間です。
ジャンピングチャンスや横取りタイム等あるので、うまく使いましょう』
懐かしいな! アップダウンクイズかよ?!
なぞなぞはダメって願ったら、クイズになったわ!




