表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
251/949

行商

ダンジョンを出ると既に夕方だった。

このダンジョンに来るのに3日かかっている。今日、ダンジョンで1日。合計で4日。

次のダンジョンまで多分また3日くらいかかるはず。

着いたら選挙じゃないか……。

とりあえず家に帰り明日からは移動だ。


次の日、しょうがないのでここは運を使う事にした。

『2日で次の地上のダンジョンに行きたいな~』と祈る。

馬に負担をかけるかもしれないのは申し訳ないが、頑張ってもらいたい。


出発して30分くらい後、道に大木が倒れていた。

地元民らしき人達が撤去作業をしている。

あれ? 早く行きたいって祈ったのに。何これ?

話を聞くと、後1時間は通れないらしい。

どうなってんだ? って考えてると、馬達が道を逸れて草原に入っていった。

当然繋がってるので馬車も一緒に入っていく。

ん? 意外に衝撃が少ないな。舗装されてないハズだからガタガタだと思ったんだが。

地面を良く見ると、丁度車輪の幅でわだちが出来ているのが判った。

どうも地元民が使っている道のようだ。


それを通っていくと、先には小さな村があった。

さっきの撤去作業してた地元民は、ここの人達のようだ。

俺達を行商の人と勘違いして人が集まってきた……。

急いではいるが、撤去作業してくれている人達の村だ。無碍むげには出来ないなぁ。

諦めて行商っぽい事をする事にした。


売るのは基本的に食料や日用品。

マジックボックスの中から、ドロップ品を出して並べる。

ついでなので魚も並べてみたら、大人気になってしまった!

ノートルダムって国は海に面していない。

だから海の魚は珍しいし高価なんだそうな。

この辺りのダンジョンからもドロップされる事が無いらしい。


売りに出した物は、10分程で全て売り切れてしまった!

まだまだ物はあるけど、自分達の食べる分は残しておきたい。

それに小さな村なので、そんなに必要も無いだろう。


しかし、こんな所に村があるなんて知らなかったなぁ。

ニーベル国と比べても、貧富の差が大きいように感じる。

魔道の国と言われているが、逆に言えばそれしか産業が無いって事なのかもしれないな。


村の人からの感謝を受けながら、出発した。

その村の村長さん曰く、この道沿いに進めばまた小さな村があるそうだ。

そういうのが点在しているらしい。

ただ、それを通っていけばダンジョンの近くに出るという事だ。

つまり、円の外周を通って進む道のりを、円の中心を通って進んでるような感じ。

そりゃ早く着くな。


次の村でも行商をして、3つ目の村で行商ついでに泊まる事にした。

まだ夕方前だが、無理をして進んでもしょうがない。

『コネクト』を使って帰るのだが、馬車の問題がある。

だが、馬車はチョロが守ってくれるらしい。

その間は皆さんを守れませんがと言っていたが、王都なら襲撃される事はないと思う。


早速王都に戻った俺達は、手分けをして商品を買いに走った。

そう、行商の為だ! 儲けは無い、いや赤字なくらいだけど、近道が出来る代償だと思えば安いもんだろう。

日用品や食料に加えて、薬も買っておく。

シロはイチゴを持って来た。防衛しているチョロにあげるのか。優しい子や~。

思わずイチゴを買い占めてしまった俺は悪くないと思う……。


翌日馬車に戻ると、襲撃は無かったとチョロが教えてくれた。

それどころか、村長が馬の世話をしてくれたらしい。

村長さんの所に行き、お礼を言うと同時に薬を渡しておいた。

これは売るよりも、村長に渡しておいた方が良いだろうと考えたから。


チョロにイチゴもあげて、出発した。

行く先は2・3時間も進むと必ず村がある。

そこでは必ず行商をした。こういう仕事も良いかもね。

まぁ、儲けが出ないので仕事にするには無理があるけどさ。


そうやって進んでいたら、2日目の夕方には地上にあるダンジョンに到着した。

早速宿を取って、明日はモンスター探しだ!

で、明後日には選挙だね!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ