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世紀末?

2日目の夕方、とうとうチップの村に到着した!

道中は特に何も無かった。ハズキ君が魔法の練習したり、俺が御者の練習したりしたくらいだ。

あっ、ちゃんとハズキ君には腕時計を預けておいたよ。

ガーと会えると大喜びしていた。でも、ハズキ君が呼んでも出てこないんだよ。ゴメンね。


魔道の国に入ったからって、すぐに襲撃があるって事は無かった。

よく考えてみれば、国境で外交官を捕まえた事が王都に伝わるまで時間がかかるだろうから当然だ。

伝わったとしても、対策を練ったり、襲撃するなら人を雇ったりしなくちゃいけない。

それなりに時間がかかるだろう。まぁ、放っとけば良いんだよ。いずれ何らかのアクションがあるだろう。


それよりも今はダンジョンだよ!

今は夕方なので行くのは明日になるが、情報を集めておく必要がある。

ニーベル国のギルドで話は聞いたが、現場で聞く生の話は重要だ。

この村にもギルドがあるらしいので、そこで情報を得ようと考えている。


カンキジコンビとハズキ君は宿を取りに行った。

さすがに村の中を歩かせるのは危険かなと思って、ハズキ君を同行させてる。

けっして、二人きりにさせるとイチャイチャするんじゃないだろうかと心配した訳では無い。邪魔しろとか考えて無い。


宿に泊まる必要は無いのだが、泊まらないと馬車を預かってくれる所が無いのだ。

個別の部屋だと高いので、6人で泊まれる大部屋が理想。それなら、そこから帰って寝るから。

でも村にそんな宿はあるのだろうか?

ただ、このチップの村は、村と言われているが規模的には町と言っても良いと思うほどだ。

これもダンジョン産の物で儲かってるからだろう。

あちらこちらから燻製を作っている煙が立ち上っている。

通りには、ハムやらソーセージやらが沢山売られていた。スモークサーモンやスモークチーズまで売ってる!

出店はフランクフルト屋やホットドッグ屋が並んでた。後で大量に買ってマジックボックスに保存しよう!


出店の誘惑に負けそうになりつつも、何とかギルドに到着した。

ギルドに入ると、ここでも美味しそうな匂いがしている。

どうやらココのギルドは食堂を併設しているらしい。今でも何人かソーセージをツマミに酒を飲んでいる。

ここでも誘惑されるのか! くっ、この村は手ごわいな!!


さっさと用事を済ませて買い物だなと考えていると、ゴロツキのようなヤツが5人くらい近寄ってきた。

全員見事なモヒカンヘッドだ! そしてトゲ付きの肩パット! 今は199X年だったっけ?! アタタタタ!!


「おいおい、ここは女をはべらせて来るような所じゃねぇぞ?」

「そんな弱っちい体で守れるのかよ?」


全員が俺をバカにしてくる。

今は俺以外はナグラさんとコタニさん。両手に花状態。

羨ましいんだろうなぁ。モテないだろうし、その容姿じゃあ。


コタニさんは不快そうな顔をしている。

ヘタすると、今にも殴りかかりそう。

何気に俺と同じレベルだもん。多分モヒカン軍団より強いと思う。魔法も使えるし。


ナグラさんもさぞかし不快だろうと思って見ると、ニヤニヤしていた。

そして小さい声で「テンプレ、キター!!」と言いながらガッツポーズしてる……。

多分頭の中では、『俺がケンカを買い、圧倒的な力で制圧する』ってのを想像してるんだろうなぁ。

きっと最後に『「覚えてやがれー!!」と捨てゼリフを吐いて去っていく』くらいまで考えてそう。


残念だが、俺はテンプレなんかに乗らないよ?

考えてみてくれ。ここはギルドだ。当然依頼を受ける冒険者が集まってくる。

しかし、その依頼を出す側も来るんじゃないの?

俺が依頼を出す側だったらどうするんだ? ギルドからすると業務妨害にも見えるハズだぞ?


って事で、俺はモヒカン軍団を無視して受付に向かう。

後ろからは「無視してんじゃねぇよ!」とか聞こえるが、当然無視だ。

で、受付でわざと大きい声で宣言する。


「すみません、依頼を出したいのですが。ここでは依頼は受け付けてないんですかね?

 後ろに居る奇抜な頭をした人達に邪魔されましたけど? 依頼するのは別の場所ですか?」


受付のオッサンは怒り心頭のようで、ハゲ頭に血管が浮き出ている。

チラリとモヒカン軍団を見ると、こちらは唖然としている者や狼狽している者が入り混じっていた。

受付のオッサンは、他のギルドの職員に何か伝えている。

どうやらその職員が受け付けてくれるらしい。

オッサンはというと、受付のテーブルに飛び乗り、モヒカン軍団に襲い掛かった!!

素早く全員を殴る! そして蹴る! 瞬殺だ! いや、死んでは無いけどね。

そして駆けつけた他の職員と一緒に、縄で縛って奥に連れて行った……。


コタニさんを見ると満足そうな顔をしている。

ナグラさんは逆に不服そうな目で俺を見ている。なんだよ、圧倒的な力で制圧したぞ? オッサンがだけど。


「すみませんでした。あのようなバカは極々一部なんで、勘違いしないでくださいね!

 どのようなご用件でしょうか? ギルドは何でも受け付けますよ!!」


ほら、問題は解決したし、ギルドも親切になった。完璧な解決じゃないか!

争うなんて無駄ですよ。無駄。

テンプレ通りに行動すると、後でそれが原因で面倒が来るっていうテンプレが来るでしょ?

「まさかあの時の行動がきっかけになるなんて、その時の俺は想像もしていなかった……」みたいな?

知ってて回避しないのはバカのやる事ですよ。


おっと、ギルドのオッサンを無視してたよ!

せっかく親切丁寧になったし、ちゃんと話をしないとね!

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