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王様をメール登録した事を、実は教えていない。

勝手にこっそりとやった。

だって教えたら、毎日ハズキ君の様子をメールで教えろって言われそうなんだもん。

そんな親バカ、いや、爺バカには付き合ってられないからね。


盗賊全員をロープでつなぎ、列になって馬車に戻る。

その途中、突然耳元で「ポーン」と音が鳴った!

何事かとステータス画面を出すと、封書の絵が表示されてる。携帯電話の表示そのままだ!

これはメールか?

それを選択すると、文章が表示された。


『私室にてお待ちしています。 ネモト』


おおぃ! ネモト卿って『メール』使えるのかよ!

それ以前に、『コネクト』の事をネモト卿に教えたのか?! 大丈夫なのか?!


ちなみに俺は、

『火急の問題発生。ヌマタ卿に用事アリ。すぐ戻る。 福田哲司』

と王様に送ったんだよ。


まぁこれで城に『コネクト』で行っても問題は無いだろう。

むしろ、問題はこちら側にある。

それは、この盗賊達をどうしようか? っていう事。

総勢で11人も居るんだよ。


今回の事は俺1人では説明しづらい。最低カンキジコンビには一緒に来てもらいたい。

だがそうなると、馬車には、コタニさん・ナグラさん・ハズキ君が残る事になる。

これで馬車を護衛し、盗賊を見張るってのには無理があるだろ。

……よし、困った時のトムさん頼りだ!


前回は悪い事をしたと思っているので、今回はメールに『10分後に召喚します』と書いた。

もし風呂の最中でもトイレに入ってても、10分もあれば大丈夫だろう!

で、10分後に呼び出すと、くわを振り上げた格好で登場した! すげぇ怖い!!


「……畑仕事してたのよ」

「すみません……」

「まぁいいわ。急ぐ事でもないし。で、どうしたの? この縛られて怯えてる集団は何?」

「あのですね、カクカクシカジカでして」

「ふむふむ、、、って判らない! 説明してっ!」


おかしいな。カクカクシカジカって言えば理解されるハズなんだが。

しょうがないので最初から説明した。


「なるほどね、判ったわ。じゃあ全員で行ってきなさいな」

「えっ? 全員で?!」

「ええ、馬車を護衛しながら盗賊を見張るなんて朝飯前よ」

「もう昼ですけどね」

「まだ朝ごはんを食べてないから大丈夫!」


くっ! 冗談を軽く返された!! 悔しいですっ!!


「この盗賊達だけど、逃げようとしたら殺してもいいのね?」

「ええ。問題ありませんよ」


トムさんがわざと大きな声で喋ったので、俺も大きな声で返答した。

盗賊達はビクッってしてる。

走って逃げてもケンタウロスの走る速さではすぐに捕まるだろう。で、鍬で一撃。怖い怖い。

ついでだから、ガーも出しておいた。

トムさんとは知った仲だ。うまくやってくれるだろう。

盗賊は青ざめてるけどね。


これでこちらの問題は解決した。じゃあ全員で城に行きますか!

『コネクト』で門を作り城に行くと、3人揃っていた。

すぐにやってきたのは王様だった。


「おお、ハズキよ! 元気にしてたか?!」

「うん! でもココはお城? ……すげー! 魔法すげー!」

「そうだろう、そうだろう、ワッハッハ!!」


いや、門を作ったのは俺なんですけどね? 自分の手柄みたいに言わないで下さい。

そのまま王様はハズキ君の頭を撫ぜつつ、全員を紹介するように言ってきた。


「右からカンダさん、キジマさん、コタニさん、ナグラさん、です。皆、コレは王様です」

「コレ扱いするな! ん? ナグラとな?」


おっ、ナグラさんが元勇者って気づいたか。ナグラさんも王様って知って動揺している。

事情はナグラさんには話してあるし、王様から恩赦を貰っているとも伝えてあるのだが。


「はっはい! ナグラリョウコって言います! あ・あの、元勇者です……すみません……」 

「ゆうしゃよ、しんでしまうとはなにごとだ! もういちどきかいをあたえよう!」


何をネタ仕込んでんだよ!! ドラ○エ1かよ!! 死んでないし!!

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