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蜂退治

森の奥から何か凄い羽根の音が聞こえてくる。

ブーン程度ではない、ブブブブブブという壊れた扇風機かってくらいの音だ!

俺は素早く『殺人蜂達は俺達に気づきませんように』と願う。

だが、必要無かったようで、縄で引っ張られている巣の方に一塊ひとかたまりで向かっていった。

こりゃキジマさんじゃなくても怖いわ!

そのキジマさんだが、素早く察知したようで俺が罠から帰ってきた時には既に居なかった。


俺とカンダさんは、ゆっくりとアジトの方に進んでいく。

少し進むと確かに古い家が見えてきた。

多分昔は、ここも村だったんだろう。

でも大森林の侵食に負けて放棄して行ったんだと思われる。

そして、その家を取り囲みながら飛んでいる、蜂・蜂・蜂!!

巣は玄関の前に縄と共に投げ捨ててあるが、もうそちらには用が無いみたいだ。

それよりも落とした人間に復讐がしたいのだろう。


さて、どうしようかな?

選択肢としては3つある。

1.このまま帰る。

2.助けて捕まえる。

3.家に火をつけ、蜂も盗賊も殺す。

簡単なのは1だ。何もしなくて良い。

楽なのは3だ。被害も無く、焼け跡から燃えなかった物で使えそうな物だけを回収すれば良い。

人道的なのは2だ。ただし一番大変。

こういうのはカンダさんに相談しよう。


「と考えてるけど、どうしようか?」

「それだけで判ってしまうようになってきましたよ……。助けるか放置するか、でしょ?

 声をかけて、聞いてみたらどうでしょうか?」

「察しが良いねぇ。じゃあその方法で行こうか。で、どうやって声をかけるの?」

「えっ? さあ? それを考えるのは福田さんの仕事じゃないですか?」

「マジか!」


え~、どうしたらいいんだろ?

もう、放置して帰りたくなってきた……。

まぁこの事態にしたのは俺なんだけどさ。

『罠』の技術が使ってみたかったんだよ! 人の罠を利用して罠が作れるかっていう実験だよ!


何か持ち物で良い物あったかなぁ?

持ち物を見ようとステータス画面を出したら、すごい発見をした!

なんと『技術』の『罠』がC→Bになってたのだ!!

人の罠を利用して罠を作るってのが良かったのかな?! ラッキー!!


おっと、それ所じゃなかった。

結果、持ち物には使えそうな物は無かった……。

ただ、ステータス画面を見てて閃いたのだ。

俺にはガーが居るじゃないか! ファントムだから刺される事は無いだろうし!


俺は早速ガーを呼び出して説明をした。

内容はこうだ。


ガーに中に行ってきてもらい、話をしてきてもらう。

もし降参するなら、自分達で自分達を縛ってもらう。

で、ガーは盗賊を見張りながら、しっぽだけ外に出してもらう。

それを合図に、蜂を殲滅する。

降参しないなら、そのまま帰ってきてもらう。


ガーは「うむ、了解した」とだけ言って、ブンブンと蜂が飛び回ってる所を何も無いように進んでいく。

一応俺も『蜂が俺とカンダさんをを攻撃しませんように』と願っておく。

ガーはそのまま中に入っていった。きっと家の中は輪をかけて混乱してるだろうな。


今、ふと思ったが、もしかしたら運を使えば簡単に制圧出来たのでは?!

いやいや、出来るかもしれないが、そんな事をしてたら何時までも『技術』が向上しないだろう。

やっぱり一応実力も上げておきたい。

万が一運が通用しない時が来た場合、大変な事になるからね!


そんな事を考えてたら、玄関の扉からガーのしっぽだけが出てた。

おっ、降参したのか。じゃあ救出しましょう。


キン○ョールはカンダさんに渡す。

俺は魔法で攻撃しようと思う。

まずはいつもの様に『蜂の攻撃が俺とカンダさんに当たりませんように』と願う。

次に合図と共にカンダさんにはキン○ョールの噴出を開始してもらう。

俺はというと『ウォーター』の魔法を使って、水を作り蜂を濡らしていく。

10cmくらいの水のボールが作れるので、それを大量に作って蜂に当てるのだ。

すると飛べなくなって地面に落ちる。

後はキ○チョールで死ぬか、踏んづけて殺すか、って感じ。

『ファイヤーアロー』は強力だろうけど、火事になったから困るもんね。


10分ほどで、蜂は全滅した。

さて、盗賊のお宝を貰いに行きますか。ヘッヘッヘ。

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