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便利になるとダメになる

馬車に戻り、カンダさんにあった事を話しておく。

カンダさんは野営に良い場所を探しておいてくれた。

ガーを警戒の為に出しておいて、俺達は晩飯を食べてから寝る。

女性陣は馬車の中で、男性陣は外に張ったテントで寝る事に。

布団を買っておいて良かったよ。快適に眠れます。


おっと忘れない内に、ちゃんとタルーンさんの所には行ったよ。

タルーンさんは不在で、「商人の会合に行っています」とのメモが残してあった。

俺は「今は所子です」とだけ書き残しておいて馬車に戻った。

そのまま就寝です。


獣や夜盗などの襲撃も無く朝を迎えたと思ったら、実はガーが倒していた!

それはイノシシだったようで、丁寧に血抜きまで施してあった。

キジマさんが嬉々として解体したので、マジックボックスに収納しといた。

食材は山の様にあるが、新鮮な肉も良いね!

どこかで料理しよう。


王都へ向かう道だが、ここから北西に伸びる街道を進めば良いらしい。

俺はここまでしか来た事が無いけど、カンキジコンビは行った事があるそうだ。

この先も王都まではちゃんと宿場町があるという話だった。


事実、夕方頃になると、宿場町に到着した。

この辺りから王都までの宿場町は豪華になっていくようで、全てが値上がりしてた。

入場だけで1人1万円だってさ! 馬車を止める場所代も1台2万円!

宿も高く、1人15000円だそうだ。


女性陣に宿に泊まる? と聞くと、もったいないと言われた。

それよりもと、ナグラさんが提案してきた。


「馬車を止める所には、他の人は来ないですよね?」

「そりゃそうだろう。簡単に来れるなら泥棒がウロウロしてるよ」

「じゃあ問題無いです。馬車から自宅に『コネクト』で戻って、翌朝また馬車に来れば良いんですよ」


さすが現代人。発想が柔軟です。

昨日は野営だったし、宿が目の前にあるからそんな事考えもしなかったよ。

馬車を置いておいても問題無いなら帰れば良いよね!

って事で、19時には全員カジノの町の自宅に帰った。


家で晩飯を食べて、風呂に入る。

5人で75000円を払うよりも豪華な暮らしな気がする。

カンダさん達は寝るまでハーツをするらしい。

俺は22時近くまではディーラーをして、22時にはタルーンさんの所に行く。


「あっ、こんばんは。今日はいらっしゃるんですね」

「はい。昨日は急に会合がありまして。旅は順調ですか?」

「ええ。今日は所子の次の宿場町に到着しましたよ」

「そうですか。段々物価が上がってくるので大変だと思います。後で王に交渉して払わせましょうか?」

「えっ! いえいえ大丈夫ですよ! 馬車を置いたら『コネクト』で自宅に戻ってるので!」

「あぁそういう方法がありましたか! 便利ですねぇ」

「えぇ、旅行中って事を忘れそうですよ」

「羨ましいです。 お金はかかるし、疲労も溜まりますからね」

「そうですよね……。あっそうだ! 今度ウチにも来てくださいよ!」

「ありがとうございます! 王との事が終わったらお伺いさせて貰えますか?」

「はい! あっ、それとお願いがありまして」

「何でしょうか?」

「今回1人仲間が増えまして。その人の武具が欲しいんですよ。それと移動用の門設置の為に板を1枚」

「なるほど。了解しました。王都に到着されましたら寄ってください」

「ありがとうございます。では、今日はこれで」


よし、何事も忘れない内に伝えておく事が重要だ!

これでナグラさんの装備も良い物が手に入るだろう。

うちの中では一番レベルが上なんだし、良い武具を持ってもらわないとね。


自宅に帰ると、皆はまだハーツをやっていた。

寝なくて良いのかなぁ?

疑問に思ったので聞いてみると、

「「「「風呂に入って豪華なベッドで寝ると疲れが取れるから大丈夫!」」」」

と全員から言われた。

確かにそうかも知れないけどさ、だからと言って深夜までプレイするのはどうかと思うけど……。


そう言うと、さすがにバツが悪くなってきたのか、寝ようかって事になった。

だが、この続きは明日の夜だ! と言ってるので当分続きそうだな。


移動しては自宅に帰る。

便利だし楽だが、人間がダメになっていく気がする……。

そりゃ国も禁止するよね! ってそんな理由じゃなかったね。

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