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勇者捕獲大作戦

いつも通り朝にカジノの町を出て、昼にハガタの町に到着。

ここでカンダさんには1人でカジノの町に帰ってもらう。

何故かって? 馬車をカジノの町に持って帰ってもらう為だ。

『コネクト』で作る門が、馬車には狭くて通れないからね。

帰ったらそのまま家で待機してもらう。

手はずが整ったら『メール』で連絡するのだ。


残りのメンバーでダンジョンに潜る。

パッと見ると両手に花でダンジョンに行く様に見えるせいか、他の冒険者の視線が痛い……。

事前にイイクラさんに確認を取った所、現在勇者は7階にいるそうだ。

本当はダンジョンを探索したいが、ココは速度重視で行く。

『モンスターに出会わずに7階まで最短で行けますように!』と強く願って進む。

そのかいあって、7階まで2時間で到着できた。

はっきり言って、面白くないダンジョン攻略だよね……。


7階に着いたので、再度イイクラさんに確認を取る。

イイクラさんは親切に、7階のMAPを送ってくれた。

このMAP、MAPと言うよりもナビだ!

7階全体のMAPに青い点、これが俺で緑の点が仲間。

赤い点が勇者で、黄色い点が勇者が連れてる人達、黒い点がモンスター、とリアルタイムで表示されてる。


勇者は当然ながら仲間を連れてるようだ。

イイクラさんによると、それは仲間ではなく、王から派遣されてる冒険者で監視を兼ねてるそうだ。

逃げたりしないようにだろうな……。


MAPから考えると、俺達と勇者は直線距離にして1kmくらい離れている。

この階は迷路の階で、なかなか先回りするのは難しい。

ただ、MAPがあるので、本に載ってる迷路を解くように全員で道を探った。


こういうのって、つい夢中になっちゃうよね。

関係無いのに、入り口から出口までの道のりを解明しちゃったよ。


勇者の前に行く道は解明出来た。

後はそこに向かうだけだ。

ここでも運を使う。『勇者の前に着くまでモンスターに会いませんように!』と願う。

するとMAPに面白い現象が起きた!

モンスターを示す黒い点が、正解ルートから移動しだしたのだ!

中には移動しない点もあるのだが、それには他のモンスターが近づいて行く。

しばらくすると2つあった黒い点が1つになったので、モンスター同士で戦ったのだと思う。

勝ったモンスターはルート外に移動していく。

これで正解ルートには、モンスターは1匹もいなくなった。


勇者から100m先の位置に到着したので、すばやく『罠』の作成にかかる。

まずは、カンダさんに連絡。

次にT字路を左に曲がったすぐの所の足元に、釣り糸を張って足を引っ掛ける罠を作る。

それで転ぶ先に転移板を設置し、『コネクト』で門を作り家と繋ぐ。

これで罠の準備は完成。キジマさんとコタニさんは先に門をくぐって家に帰ってもらう。

丁寧な事に、ちゃんと靴を脱いで門をくぐって行ったよ。

確かにくぐった先はベッドの上だもんね。


ここでガーを呼び出す。


「この先に勇者が居るから、目の前に行きここまで誘導してくれ」

「ふむ。それは良いが勇者の後ろに居る者達はどうするのだ?」

「それはこちらで何とかするよ。勇者が罠に引っかかり門をくぐったらすぐに門を消す。

 門が消えたら転移板を持って逃げてくれ。すぐに『サマナー』を使って呼び出すから」

「うむ、了解した」

「頼むぞ!」


これで準備は万端。

俺は『ガーが勇者と接触し追いかけ出したら、他の者にはモンスターが接触しますように!』と祈る。

そのまま靴を脱いで門をくぐり、家に戻った。

部屋には全員が待機していた。

カンキジコンビは、いつでも剣が抜けるようにしている。

後はガーが上手くやってくれる事を祈るばかりだ。



まだかまだかと焦れてると、2分後に「きゃあ!」と言う悲鳴と共に勇者がベッドに倒れてきた!!

俺は慌てて門を閉じて、すぐに『サマナー』でガーを呼び出す!

戻ってきたガーは、転移板を俺の足元に置いてすぐに腕時計の中に戻った!

言わなくても判るなんて、優秀だね、ガー!!


これで勇者は俺の家に無断で侵入してる形になった。

って、そういう風に仕向けたんだけどね……。

勇者が正気に戻る前に畳み掛けないとね!


「なんだお前は! 人の家に飛び込んで来て、ベッドの上で土足って、何考えてんだ?!」

「へっ? えっ? 何? 誰?」

「誰? じゃないだろ! ベッドから降りろよ!!」

「へっ? あっ! す・すみません!!」


よしよし、大人しく言う事聞いたな。

さすが日本人。状況が判らない状態で怒られると、やっぱり謝るよね(笑)

前の話の一番最後に、家の間取り図を掲載しました。

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