久々のオオキ村
交換して手に入れた家なのだが、まだ見に行ってない。
今行っても、どうせ何もする事は無いからだ。
家具は全てサガワさんが用意するそうだ。
どんな物で揃えるつもりなのか恐ろしいが、もう最初から付属してたと思うしかない……。
きっと高価な物だろうから、そう思わないと生活出来ない。
それよりも今はダンジョンなのだよ!
何の為にタルーンさんの所に行ったのか? そうダンジョンで使う武器を買う為だ!
皆にダンジョンに行くから帰ると言うと、2人から反対意見が出た。
1人はコタニさん。
ゴーストの居る所に行く事を思い出したのだろう。
「あのダンジョンへ行かなくても、他のダンジョンで従魔を探すというのはどうっスか?」
「う~ん、なかなか良い提案だけど、とりあえず10階まで行く予定だよ」
「マジっスか? 攻略されてない階っスよ?! 多分危ないっス!!」
「うん。ゴーストの居る6階はなるべく早く移動するから、そんなに怖がらなくてもいいよ」
「べべべべべべ別に、怖がってないっスよ!」
「うん、うん、そうだね。じゃあ行こうね」
「……」
もう1人はアサイさんだ。
まだ居たんですよ。
「ダンジョンなんて面白くない! この町にいましょうよ!」
「ダンジョンに行きたくないなら、帰れば?」
「オークションまで帰らないって言ったでしょ!
さっき見たけど、オークションは3日後なの! それまでは居るからね!」
「そうですか。その頃はダンジョン攻略中です。これは決まりですので」
「え~、面倒だよ~。オークションまでここでゴロゴロしてようよ~」
「却下!!!」
なんてグータラなんだ、この人は!
絶対に後で報告してやるからな!!
久々にウエダさんの所に行くので、お土産を買って行く事に。
そうなんだよ。道中で買えば良かったのに、すっかり忘れてたんだよね。
主にゴロゴロしようと提案した人のせいで。
だが、こういうお土産って、現地で買う物だよね。
ハワイに旅行に行ったのに、お土産が成田空港で買った物だとガッカリだもんね。
という事で、少々ズルい気はするけどタルーンさんに頼む事にした。
まず『メール』で、
『お土産を買い忘れました。料金は払うので、すみませんが何か買ってきてもらえませんか? 30分後に取りに行きます』
と送る。
30分後に『コネクト』を使い、タルーンさんの所へ行く。
すると、タルーンさんが待っていた。
「すみません、手間をおかけしまして」
「いえいえ、店でゴタゴタがあったせいもあるでしょう。
客のチハラ様がした事とはいえ、店の不祥事でもあります。お気になさらず。
それにお伝えしたい事もありましたので、丁度良かったです」
「伝えたい事?」
「はい。それよりもまずはお土産ですね。この町特産のフルーツ詰め合わせを用意しました。
あぁ御代は結構ですので。不祥事のお詫びだと思ってください。
お伝えしたい事ですが、こちらの壁にコルクボードを設置しました。
これに依頼を貼らせてもらいますのでお願いしますという事です」
「……ありがとうございます。依頼の件、了解しました。
2~3日に1度は見に来ようと思います」
「よろしくお願いします」
タルーンさんと握手して、カジノの町に戻った。
これでお土産も手に入れたし、早速オオキの村に向かおう。
今なら夕方には着くはずだ。
予定通り夕方にはオオキの村に到着したので、ウエダさんの家に向かう。
「お久しぶり~! 帰ってきたよ~!」
「おぉ、帰ったか! ってなんだよ、その馬車は?!」
あっ、買った事知らなかったっけ?
俺達はウエダさんの家に上がり、今までの話をする事になった。
ポチ? ナミちゃんと遊びに行ってるよ! チクショウ!!




