表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
126/949

不動産

ふざけた事を謝ること1時間、ようやく許してもらった。

その時ツバキさんが丁度やってきた。


「サガワが見えました。下にお越しください……って立てないのですか?」

「ちょっとありまして……気にしないで下さい。今降ります……15分ほど待ってください……」


さすがに足が痺れて立てないとは言いにくい。

まさかもう昼になってるとはね……。


サガワさんにそう伝えてもらったが、どうやら待てないようでスイートルームまでやってきた。


「動けないそうで! 大丈夫ですかな?!」

「大丈夫ですよ。もうすぐ回復します」

「椅子が悪いのか? ベッドが悪い? 配備した人間は……」


おおっと何かヤバそうな事を口にしてるぞ?!

ツバキさんの顔色も悪くなってきた!


「これは自分でやった事なんで! 自業自得と言いますか……。とにかくホテルとは関係無い事ですよ!」

「そうですか? 部屋はどうでしょうか?」

「問題無いで……いや凄く快適ですよ!」


言葉は選ぼう。問題無いって言うと普通という意味にも聞こえる。

とにかく褒める方向で行った方が安全だろう。


「それよりも、今回アポを取ってもらったのは、ちょっと相談がありまして……」

「何でしょうか? 何でも仰ってください」

「この町に家を持ちたいなと思いまして。不動産を紹介してもらえないかな~と。

 あっ! 勿論この部屋が嫌だからって訳じゃ無いですよ!!」

「なんと! では、買われなくてもずっとこの部屋に住まれたら良いでは無いですか!」


やっぱりそう来るか……。もしかしたらって思ってたんだよね。

一応言い訳は考えてある。ヨイショも忘れずにね。


「いえ、昔から一軒家に憧れてまして。買うならサガワさんもいるこの町かなと考えまして」

「うぅむ、そうですか。……それなら仕方ありませんな。

 では、私が紹介しましょう! 私、不動産業もやっておりますので!」

「そうなんですか! じゃあ頼もうかな?」

「任せてください! どのような物件をお探しですか? 3階建てでしょうか?」


貴族の家かよっ!

そんな執事とかメイドがいなきゃダメな家は必要無いよ!


「いえいえ、普通の家で十分ですよ!」

「そうですか? では部屋数や欲しい設備で考えましょう」

「そうですね。そうしましょうか」

「ではまずは部屋数はどれくらい必要ですか?」

「えっと……俺・カンダさん・キジマさん・コタニさんで4部屋ですかね」

「来客用に客間が必要だと思いますので、5部屋は要りますね」

「あっ、そっか! では5部屋で。他にはリビング・キッチン・トイレ・風呂かな?」

「男女一緒なら脱衣場も必要ですね」

「なるほど! それは気づきませんでした!」

「その他には物置用に1部屋あった方が良いでしょう。

 冒険者なのですから、鍛錬用に庭もあった方が良いですね。洗濯物も干せますし」

「なるほどなるほど……あれっ? そうなると結構な大きさになる気がしますけど……?」

「そうですね。6部屋・リビング・キッチン・トイレ・風呂・脱衣場・庭、だと……2階建てになりますね」


簡単に考えてたけど、こうやって専門の人にまとめてもらうと、結構な大きさの家が必要って判るな。

買うとか言ったけど、絶対にお金が足りないわ。賃貸しかないなぁ。

でも賃貸だと、秘密の保持が難しそうだ……。

現在の全財産は1800万くらい。

家具とかも買う事を考えて500万くらいは残すとして、1300万で買えるのか?!


「それで、条件に合う家だと、どれくらいになりそうですかね……?」

「そうですねぇ。カジノの町で買うなら、土地代合わせて5000万といった所でしょうか?」


はいアウトー! 全然足りません!

こりゃ貯めてからまたお願いするか、賃貸だな。

そう考えていると、サガワさんから提案が出た。


「予算はいくらでお考えですか?」

「物知らずですみません……。1300万しかお金が使えないんですよ……」

「……1つだけ、福田様の案件の家を手に入れる方法が御座います。挑戦されますか?」


挑戦?! 挑戦って何?!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ