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解明

慌ててアサイさんの部屋に駆けつける。

そこにはベッドの上に倒れているアサイさんの姿。ベッドシーツは赤く染まっている。


キジマさんがすぐ窓を調べたが、内側から鍵がかかっていたようだ。

部屋の鍵はベッドの横のテーブルの上に置いてあった。


「密室……」


誰が呟いたのだろうか。

確かに密室だ。この部屋に入るにはマスターキー以外には受付にある鍵だけだ。

このスイートルームの鍵は鍵穴が無い。

前世で言う所のカードキーなのだ。どうなってるのか知らないが、魔法で可能にしてるらしい。

キーには小さい魔法石が付いてるので、これが認証しているのだろう。

偽造は不可能だと思う。


床には酒瓶が転がっている……。

これで頭を殴られたのだろうか?


ベッドや酒瓶を調べて、一つの結論に達してしまった。

悩んだが、ここで言うしかないだろう。


「犯人はこの中に居る!」


それを聞いて、全員に動揺が走った。


「俺じゃないですよ?!」

「私も違います!」

「私じゃないっス!」


俺は自分の推理を言う事にした。


「カンダさん」

「何ですか?! 俺じゃ無いですよ!!」

「カンダさんは昨日の酒の席で、なかなかキジマさんと結婚しない事をアサイさんにヘタレとバカにされていた。

 それを恨みに思い犯行に及んだ。とも考えられる」

「無理ですよ! 大体、鍵が開けられないじゃないですか!」

「そう、必ず鍵の問題になる。だが、キジマさんと組んだ場合は別。マスターキーを使えるようになる」

「私はそんな事に協力しません!」

「そう。キジマさんにはアサイさんを害する動機が無い。では勝手に鍵を使われたのか?

 しかしそれは不可能。金庫は二人の人間が鍵を持った状態じゃないと開かないからだ。

 誰か二人が協力した場合のみ金庫を開けてマスターキーを使える。

 キジマさんは開けない。ではコタニさんではどうか?」

「そんな事しないっス!」

「酒の席では、アサイさんに散々セクハラをされていた。これは動機になりうる。

 金庫の開け方も昨日一緒に開けたので知っている。

 だが、俺の記憶では、カンダさんへの絡みが始まる前にコタニさんは部屋に戻ったハズだ。

 カンダさんと共謀するのは無理だろう」

「そうっス! お酒を飲まなければ良い人なんっスから、こんな事しないっス!」

「最後に、キジマさんとコタニさんが組んだ場合だ。

 だが、これが一番ありえないだろう。害する動機がほとんど無い」


皆、無言になる。

謎が解けないからだ。

その時、キジマさんがハッとした。


「もしかして、まだ犯人はこの部屋に居るのですか!?」


全員がギョッとし、戦闘態勢に入る。


「いや、それはない。隠れる所なんてベッドの下くらいしか無いが、先ほど確認した」


安堵し力を抜くカンダさん。

そろそろ確信を話そう。


「アサイさんは自分で鍵をかけたのだろう。つまり招き入れたと言う事。

 テーブルにはグラスが2つあるのがその証拠だ。つまり相手は1人。

 そしてその相手はこの部屋から去った。魔法を使ってね。


 つまり、、、犯人は俺だ!!


 ちなみにシーツの赤いシミは赤ワイン。アサイさんは爆睡中なだけ。

 移動はアサイさんの体の下にあるミスリル板から『コネクト』で移動しただけ!」


シーンとしている。

いや、若干冷たい目で見られている気がする。


「夜に飲み直すと言われ、しぶしぶ行った。

 そこで『コネクト』を見せろと言われたので、酔った勢いで俺の部屋に『門のシール』を貼ってしまった。

 再度アサイさんの部屋に行き『コネクト』を使って俺の部屋と繋いだ。

 アサイさんは素直に入らず、何を考えたのか「検証だー!」と言ってミスリル板にワインをかけて汚した。

 まあ汚れても使える事が判ったが、ベッドの上でする事じゃない!

 だから「アホか!」とツッコミを頭に入れて、そのまま部屋に戻り『コネクト』を解除した。

 ……これが真相だ!!」




結果、叩き起こされたアサイさんと、二人でリビングで正座の刑1時間です……。

こういうのを書きたかったんです。

うまく書けませんでしたが……。

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