帰路
さて、帰路なのだが、某アの付く邪魔な人がいないので非常にスムーズだった。
予定通り3日目の夕方には、カジノの町に到着した。
ここで、道中にした事をまとめておこう。
1.『ディストリビューション』と『オブテイン』の実験
覚えたばかりの魔法をいきなり実践は厳しい。
って事で色々と実験や練習をした。
『ディストリビューション』はMPを与える魔法。使用MPは20。
手で触れているモノに自分の魔力を分け与える事が出来た。
『オブテイン』は逆にMPを吸い取る魔法。使用MPはこちらも20。使い方も同じ。
コタニさんに協力してもらい実験した。
で、この2つの魔法を早速利用してみた。
使うのは魔法の本。『「0」になったら読んでも覚える事が出来ませんので、魔力を補充してもらってください。』
と書いてあったので、ディストリビューションで補充してみたら、あっけなく成功。
魔力を200入れて使用回数が1増える事が判明した。
足りなくなったらコタニさんに分けてもらいながら補充し、全員が全ての魔法を覚える事が出来た。
早く中級以降の本を入手したい。
2.料理
食材を持っていても意味が無いので、料理をしてそれをマジックボックスに入れておいた。
お陰で『技術』に『料理(E)』が付いた。
これが付くと、包丁さばきが上手くなったし、微妙な味の加減が出来るようになった。ありがたい。
3.『コネクト』の検証
結局時計の裏に貼ったけど、使用可能なのか実践してみた。
途中で左に寄せて止めてもらい、カンダさんにミスリル板を持って森に入ってもらう。
適当な木に立てかけてもらってその場で待機、別れてから10分後に俺は馬車から『コネクト』を使用。
『4→3』を選ぶと、問題無く時計の前に門が出現した。
通り抜けるとちゃんとカンダさんの前に出たので、まずは成功。間に物があっても問題無いらしい。
「門が消えたらミスリル板を地面に上向きに置いて」と頼み、馬車に戻って門を解除。
再度繋げてみる。うん、ちゃんと繋がった。
カンダさんが言うには「黒い霧が出てきてミスリル板の上に門を作った」そうだ。
上向きでも問題無しと。
最後に馬車の外から時計のある面に向かい、『コネクト』を使ってみる。
表裏関係無いのなら馬車の外に門が出来るはず。
そう考えていたけど、魔法を使っても選択肢は出なかった。MP消費も無し。
これは失敗だった。表裏は関係してるようだ。
カンダさんに『メール』を送り、帰ってきてもらった。
結論は「表裏NG、上向きOK、間に物があってもOK」となった。
4.『メール』の検証
まずは送る人物の登録。タルーンさんを登録したので知っているが、何人まで可能なの?
とりあえずカンキジコンビとコタニさんを登録する。
登録は相手に触れた状態で『メール』を使えば完了。問題無く登録出来た。
使い方も簡単。『メール』を使うと、宛先の選択肢が出るので選び、その後に本文を入力。
入力はなんと! 喋ったら文章になるのだ!! スマホの○oogle音声検索みたい!!
「メール送信」と言えば送る事が出来る。
考えただけでは文章にならなかった。そりゃそうだ。考えてる事がダダ漏れになってしまう。
ちなみにこれは、送信先を登録する時に、名前も音声入力出来た。
『コネクト』にも欲しい機能だ!
5.技術の練習
これは行きの時と同じ。
皆から教わり、そして俺が教える。
今回は「とうとう『必中』を覚えました~!」と発表したので、教えるばかりになってしまったけど。
そうそう、皆はこれらをどうやって覚えたのか聞いてこなかった。
聞かれたら困る。それが判っているのか聞くそぶりさえ見せなかった。
それどころか、こうやって検証にまで付き合ってくれる。
ありがたい。良い人達だ。
さて、今からオオキの村に行ったら遅くなるので、ココで一泊する事にした。
はぁ……やっぱりサガワさんのホテルしかないんだろうな……。
次話は「登場人物まとめ」の後に掲載します。




